カナダのサンダーベイにあるポート・アーサー・スタジアムで開催のカーネクスト presents WBSC女子野球ワールドカップファイナルステージ2024で土曜日に決勝が行われ、世界1位の日本が4位のアメリカを11-6 で破り、7連覇を果たした。
日本は得意の走塁と単打でつなぎ、12安打をマークして今大会最高の布陣であることを証明した。6連覇中の日本は大会が進むにつれて調子を上げているように見えた。
白石美優は通訳を介して「たしかにチームとして団結し、トーナメントを勝ち進むことができました。間違いなく良くなったし、コミュニケーションも良くなり、より良いチームになりました」と語った。
「みんな少し緊張していましたが、ヒットが出た後は、緊張がほぐれました」と中島梨紗監督はコメントした。
4回に3回連続スクイズを決めたことについて聞かれると、中島監督は「パワーがたりずホームランが打てなかったので、どうやって得点を稼ぐかが課題でした」と語った。
2008年以来、日本は女子野球を制してきた。
中島はさらに「私たちは7大会連続で世界タイトルを獲得しましたが、私たちが圧倒的に強いという実感はありません。今日の試合もどちらに転んでもおかしくありませんでしたが、アメリカには彼女たちの勢いがありませんでした。私たちはまだまだ課題も多いです。今大会でもっと努力していかなけれなならないことを学びました」と結んだ。
アメリカは、試合の重要な場面で3つの守備ミスを犯したが、ベロニカ・アルバレス監督は、それはプレッシャーが原因だったわけではないと語っている。
「試合ではミスも起こりますが、必ずしもプレッシャーのせいだとは思いません。もちろん、このレベルで戦う以上プレッシャーはありますが、彼女たちはお互いを信頼し、反撃しようとしていたし、日本のビッグイニングを迎えても選手たちはエネルギーを失うことはありませんでした」
アルバレスは銀メダルを快挙と捉えている。 「大きな成果です。2018年以来、大きな大会に出ていなかったし、2018年はメダルすら取れませんでした。開幕戦で日本と対戦し、それを破ったことは大きいことです。彼女たちは大会に参加することで毎年どんどん良くなっています」
アルバレスは経験を活かしてすぐにまたチームの仕事に戻る。
「選手たちには経験から学ぶしかないと伝えました。選手たちは持てる力を最大限に発揮してくれました。これから若い選手も出てくるから、競争もあるでしょう。しかし、私たちはぜひ優勝タイトルを勝ち取るために、育成大会に入ってもこのために努力していきます」と加えた。
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試合実況ブログ
日本の先発は清水美佑、アメリカはジリアン・アルバヤティ。
小雨の中、試合開始。
1回表、ツーアウト、レミ・シャーバーが出口彩華のグラブをはじく強いゴロを打ち二塁打。この試合初ヒットを記録。
3回表、日本がリードを奪う。先頭の英菜々子は、出塁して、送りバンド、出口彩華の右前打で三塁に進むと、オリビア・ピカルドのホームへの悪送球で、生還し先制した。
出口が死球で二進、只埜榛奈の左前打で2点目。
川端友紀が右中間を越える2ランホームランを放ち、リードを一気に4-0に広げた。
3回裏、清水が2アウトからアシュトン・ランスデルとアレックス・ヒューゴに連続死球を出してアメリカにチャンスを作ると与える。ナオミ・ライアンの三塁への遅いチョッパーを処理した出口の送球が塁を大きく外れ、ランズデルがエラーで得点、ヒューゴは三進。しかし、清水はサードゴロでこの回を逃げ切った。
4回表、左翼に移ったアルバヤティに代わって、ケルシー・ウィットモアがリリーフに立つ。先頭の星川あかりは出塁すると、白石美優の四球で2塁に進んだ。ウィットモアは英を死球で出塁させ満塁のピンチ。
オリヴィア・ピカルドがウィットモアに代わってマウンドに上がり、ウィットモアは中堅手として試合に残る。
岩見、出口、三浦が3回連続スクイズを決め3点を追加。三浦はエラーで二塁に進み、出口は三塁に進んだ。
しかし、この危機をピカルドが三振に仕留め回避した。
5回表、日本がさらにリードを広げる。楢岡美和が出塁し、星川の四球で二塁に進んだ。白石がタイムリーを記録。星川は3塁に進んだ。
白石は二盗を決め、ランナー2、3塁の場面で英がレフトへタイムリーヒットを放ち、リードを9対1とした。さらに英は二盗を決め、再び二、三塁。ピカルドは岩見を空振り三振に仕留めたが、続く出口が左翼へタイムリーを放った。
三浦はセカンドゴロに倒れたが、アメリカは併殺に失敗して英の得点を許し、日本のリードは11-1に広がった。
5回裏、ピンチヒッターのジェイミー・ボームがヒットで出塁し、四球で二塁に進んだ。アレックス・ヒューゴが清水の5球目をセンター深くに運ぶ3ランホームランを放ち、11-4とリードを縮めた。
オリビア・ピカルドが一塁に出塁し、2アウトとなったところで、日本のマウンドには久保夏葵が上がり、フライで仕留めてこの回を終わらせた。
6回裏、田中露朝が登板するが、バレリー・ペレスに死球、デナエ・ベニテスとカイル・ラーナーズに連続ヒットを許し、すぐにピンチを迎える。
アシュトン・ランスデルの浅いセンターへの落ちる打球で、ペレスが三塁から生還してアメリカが5点目を奪った。田中はフーゴを空振り三振に打ち取り、ワンアウト。ライアンはセカンドゴロに倒れたが、ベニテスが得点し、11対6となった。走者二、三塁。
田中はウィットモアを四球で歩かせ満塁を招く。ここで走者が一掃すればアメリカは10点のチャンスとなったが、ピカルドが二ゴロで倒れて、この回は終わった。
7回表、アメリカはメーガン・マイドリンガーをリリーフに立たせて最後の打席に臨む。マイドリンガーはシングルヒットを許しただけで無失点で今回を終わらせる。7回裏、日本は2人の出塁を許しながらも、スリーアウトを取ることに成功。捕手の英がランスデルのファウルボールを取って日本は勝利の歓喜に沸いた。
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