WBSC女子ソフトボールワールドカップファイナルステージ2024のオープニングラウンド最終日が水曜日イタリアのカスティオン・ディ・ストラーダで行われ、劇的な幕切れとなった。
1勝1敗で水曜日のオープニング・ラウンド最終戦に臨んだ両チームだが、勝利したチームがスーパーラウンド進出を決めた。
両チーム対決の試合で、世界ランキング6位のイタリアはあと3アウトのところで逆転され、今回も上位4位内にのこる機会を逸した。2016年と2018年の銅メダリストである世界ランキング5位のカナダが2度の得点機会で5-4で勝利し、アメリカ、日本、オランダとともにスーパーラウンド進出を決めた。
この日の朝、オリンピック王者の日本は、代打の須藤志歩のサヨナラ打でヨーロッパ王者のオランダを4-3で下した。前大会王者のアメリカは中国を6-0、世界2位のプエルトリコは世界10位のオーストラリアを5-1で下した。
日本とアメリカは1勝0敗でスーパーラウンドに臨み、オランダとオーストラリアは0勝1敗からのスタートとなる。
カナダ-イタリア 5-4
劇的な試合の末、世界ランキング5位のカナダが同6位のイタリアを下し、スーパーラウンド出場権を獲得した。開催国のイタリアは4-3とリードしていたがあと3アウトのところで逆転された。
先発はカナダはドーン・ボドルグ、イタリアはアリス・ニコリーニ。
イタリアのアンドレア・アボディ・スポーツ青少年大臣が始球式を行った。
2回表、イタリアは先制点を挙げた。エリサ・チェチェッティの右中間を破る二塁打でアンドレア・フィラーが得点した。
2回裏、カナダが逆転する。ジャネット・レオンが二塁、ケイトリン・ウォンが一塁でノーアウトの場面で、エリカ・ピアカステリのフライでランナーが塁を進め、ゾーイ・ヒックスのタイムリーで得点した。
イタリアが反撃を開始する。イザベラ・デイトンが三塁打、二盗、暴投で三塁に進むと、アンドレア・フィラーの犠飛で得点した。さらにマルタ・ガスパロットが左中間を破る二塁打を放ち、代走・アレッサンドラ・ロトンドが二塁から生還して得点し、イタリアが勝ち越した。
4回表、イタリアが得点チャンスの走者を置くと、カナダはモーガン・ラッケルに投手交代。デイトンの強烈な投手返しをキャッチしてピンチを脱した。
4回裏、ケルシー・ハーシュマンがツーアウトからタイムリーを放ち、カナダが同点に並ぶ。
5回表、イタリアは、スクイズプレーに失敗しエリカ・ピアンカステッリを三塁とホームの間で失った。ラッケルは満塁のピンチをジュリア・ロンギのポップフライで切り抜けた。
5回裏、ピルグリムが二塁打で出塁。イタリアはニコリーニからアレクシア・ラカテナに投手交代しこの回を切り抜けた。
6回表、イタリアが再びリードを奪う。エリカ・ピアンカステッリが放った強打のゴロが一塁にいたヒックスのグラブを外れ、メラニー・シェルドンが三塁から得点した。
7回表、カナダはサラ・グローネウェゲンに投手交代。
7回裏、カナダは、最初の打者3人が安打で出塁し満塁。ピルグリムが同点タイムリーを放ち、走者二、三塁。ウォンがラカテナの5球目を捉えるとをライナーを放ち、フランクリンを生還させて勝利が決まった。
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日本-オランダ 4-3
世界8位のオランダが6回裏に3-0とリードしたが、3位の日本がその裏に同点に追いつき、7回裏には代打・須藤志歩のワンアウト満塁のサヨナラ打で勝ち越した。日本は無敗でスーパーラウンドへ。オランダは0勝1敗でスタートする。
日本の先発は後藤希友、オランダはジェシー・ファン・アルスト。
3回表、先頭のビアスがヒットで出塁。後藤は次の打者を四球で歩かせ、三輪さくらと交代した。オランダはバントでランナーを三塁と二塁に進めると、スーカ・ファン・ガープが中前適時打を放ち、オランダが1-0と先制。さらにウィシンクもセンターへのポテンヒットで得点につなげ、2-0とした。
その後もオランダは粘り強い試合を運ぶ。シンディ・ファン・デル・ザンデンが2ストライクのカウントからセンターへタイムリーを放ち3点目。日本はブルペンから上野由岐子が登場。
2度のオリンピック金メダリストである上野由岐子が三者凡退に抑えてこの回を切り抜けた。
3回裏、藤本麗は、1アウトからバントで出塁。2アウト、藤本は三塁に進塁したが、ヴァン・アルストがゴロに仕留めてこの回を切り抜けた。
日本は4回裏、2アウトからダブルスチールで得点を狙う石川恭子が生還する前にビルギット・フォンクが下山絵理を刺した。
6回裏、日本は得点に成功。無死一、二塁から下山絵理が8球目を右中間へ運んで走者を生還させ、オランダのリードを3-2に縮めた。
オランダはファン・アルストに代えてリサ・ホップを投入。下山はゴロで三塁に進み、工藤環奈のタイムリーで同点に追いついた。
日本は素晴らしい守備のおかげで試合にとどまった失点をくいとめた。
オリンピック金メダルの日本が7回裏に勝ち越しを決めた。7回裏、日本は逆転に成功。先頭の切石結女が安打で出塁すると、中川の送りバントで三塁へ進んだ。石川は送球エラーで一塁。代打の須藤志歩は注意深く2球目を選んでピッチャーの頭上に叩き込こむサヨナラ打。三塁から切石が生還して試合が終わった。
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プエルトリコ-オーストラリア 5-1
世界ランキング2位のプエルトリコが同10位のオーストラリアを破り、初白星を挙げた。プエルトリコは1勝0敗、オーストラリアは0勝1敗でプレースメント・ラウンドをスタートする。
プエルトリコはアレシア・オカシオが先発、オーストラリアはエレン・ロバーツ。
1回裏、プエルトリコが先制。ジェナ・プラッテが1アウトからタイムリーを放ち、プエルトリコに今大会初のリードをもたらした。
3回裏、プエルトリコは2点を追加。アラナ・リベラがカーラ・クラウディオの犠牲フライで得点し、ロバーツが選手交代で降板した。
リリーフのカンドラ・ラムが登板するが、2アウトからジェナ・プラットが本塁に盗塁し、プエルトリコのリードを3-0に広げた。
4回裏、プエルトリコが点差を広げた。ラムが満塁で2死球を出し、5-0とリードした。
7回裏、シェイラン・ホワットマンが右中間を破る二塁打を放ち、オーストラリアが唯一の得点を挙げた。
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アメリカ-中国 6-0
世界ランキング1位のアメリカは、中国に完封勝利してオープニング・ラウンドを終えた。前大会優勝のアメリカは2人のランナーしか許さなかった。
中国の先発はYinan Chai、アメリカはアリー・カルダ。
アメリカはYinan Chaiの制球難に乗じて、ジョセリン・アロとサバンナ・ジャキッシュのヒットで2点を奪った。
2回裏、アロはタイムリー二塁打を放ち、ジェシー・ウォーレンのヒットで1点を追加し、4-0にリードを広げる。
3回表、中国はYuchen Weiに投手交代。マヤ・ブレイディが2アウトからタイムリー二塁打を放ち、5-0とした。
3回裏、2.1イニングをパーフェクトに投げたカルダだが、Zixuan Dongに中国初のヒットを許した。
5回裏、アメリカはレイチェル・ガルシアに投手交代。
アメリカの守備陣が投手陣支えた。
7回表、アメリカはマヤ・ブレイディのタイムリーでダメ押しの1点を追加。
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