WBSC女子ソフトボールワールドカップファイナルステージに参加する代表8チームのヘッドコーチとキャプテンが日曜日、イタリアサッカーセリエAウディネーゼのホームスタジアムであるブルーエナジースタジアムで行われた大会前会見に出席した。
リッカルド・フラッカーリ会長の代理としてWBSCのベンチュウ・ロー事務局長が開会を宣言した。「私たちは、女子ソフトボールのトッププレミアム大会のために、最高の選手たちがフィールドに立つことに興奮しています。ワールドカップは、私たちのスポーツの知名度を高める可能性を秘めています。私たちの頭の中はロサンゼルス・オリンピックに向いていますが、ソフトボールをオリンピックのプログラムだけでなく、大陸大会に参加できるように日々努力しています」
WBSC事務局長はまた、イタリア野球ソフトボール連盟(FIBS)の見事な運営に感謝した。
最初に8人のヘッドコーチが登壇した。グループAの有力候補は世界ランキング1位のアアメリカだ。
アメリカ代表のタ―ヘッドコーチは、「アメリカ代表チームとして、期待されていることは承知しています。自分たちが最高のチームのひとつであることは自覚していますが、最高の相手と対戦することも十分に承知しています」とコメントした。
ターはまた、日米決勝の可能性について聞かれると、「実現するようベストを尽くします。でも、ワシントン州からでてきた少女だったわたしがこのレベルでコーチをする日がくるとは夢にも思っていませんでした。わたしはこのチャンスを楽しみ、選手たちがベストを尽くせるコンディションづくりを目指します」と答えた。
グループBの有力候補は世界ランキング3位の日本だ。「もちろん誰が勝つかはわかりません」と宇津木麗華ヘッドコーチ。「私のような立場の者に求められるのは、チームを決勝まで導くことだと思います」
プエルトリコは、WBSC/KONAMI女子ソフトボール世界ランキングで最も調子を上げているチームのひとつで、現在2位にランクインしている。ヘッドコーチのデビッド・サントスは「このチームは20年にわたるプログラムの成果です」と自信をのぞかせた。
世界ランキング10位のオーストラリアと8位のオランダのヘッドコーチは、グループBのスーパーラウンド進出争いは日本とプエルトリコだけではないと語る。
オーストラリア代表のレイング・ハロウは、「ここにいるすべてのコーチが、選手たちに期待を裏切ってほしいと願っているはずです。今の私たちの目標はただ一つ、スーパーラウンドに進むことです」と語った。
フェレンツ・ヨンジャンは、オランダはもっと広い視野を持ち2028年のロサンゼルス・オリンピックを目指していると語った。「ワールドカップでプレーすることは、自分たちがどの段階にいるのかを確認する良い機会になるでしょう」と語った。
グループAでアメリカに次いでスーパーラウンド進出と目されているのは世界ランキング5位のカナダと6位のイタリアだ。
カナダのヘッドコーチ、 Kaleigh Rafteは「オリンピックの銅メダルチームから再編成し、若い選手と経験豊富な選手が混合するチームになりました。試合が始まるのがたのしみです」と語った。
イタリアのフェデリコ・ピッツォリーニは、「世界最高峰のライバルたちと戦うのであり、2位以内にはいることは難しいことでしょう。でも、イタリアもほかのチームにとっても手強い相手です」と語った。
世界ランキング17位の中国も劣勢を感じていない。「わたしたちは急速に成長しています。スーパーラウンドに進めるようベストを尽くします」とChang Dong Tangヘッドコーチは意気込んだ。
アメリカのキャプテン、Ally Cardaがこれまでの準備過程について触れた。アメリカは代表チームを二つ編成し、ひとつは先日のオールスター・シリーズで日本と対戦し、もうひとつは世界連覇を目指して今回のワールドカップに出場する。「多くの才能ある選手たちとともに準備できたことは光栄でした。私たちはできるかぎりのベストポジションにいると思います」と語った。
カナダもワールドカップの準備に時間とエネルギーを費やした。キャプテンのKelsey Harshawは「チームは40日間一緒に過ごしていました。カナダ・カップでとても良い結果を残し、トロフィーを持ち帰りました」と語った。
イタリア代表のキャプテン、Giulia Longhiも監督に同意し、 「イタリアとの対戦はどのチームにとっても難しいことになるでしょう。地元でワールドカップを戦うことは、私たちにとって大きな誇りです。私たちはフィールドで持てる力をすべて出し切ります」と語った。
中国のKai Lin Xi は、中国における女子ソフトボールの地位についての質問に答えた。「2000年以降に生まれた多くの少女たちが中国でソフトボールを始めました。このグループは、2028年のロサンゼルスオリンピックまでに完全に成熟を迎えると確信しています」
日本代表のキャプテン、石川恭子はチームの強さについて語った。 「若い選手が多いとはいえ、何も変わっていません。私たちの強味はスピードと攻守への構えです」
プエルトリコのキャプテン、カルラ・クラウディオもヘッドコーチの考えに共鳴した。「この中には18年間一緒にやってきた選手もいます。2018年の千葉ワールドカップを戦ったとき、私たちはトップ5入りを目指し、それを実現しました。今回はそれ以上の結果を出したいです」と語った。
オーストラリアのキャプテン、Clare Warwickは、チームワークの良さが助けになるだろうと語った。「私たちは多くのことを一緒にやってきました。あらゆる面で向上しようとしてきましたし、非常に団結したグループです。いい試合ができるでしょう」
オランダのキャプテン、Suka Van Gurpもまたチームは互角に戦えると信じている。「昨年、私たちは誰とでも戦えることを証明しました。ここでも同じことができると確信しています」
ウディネ市のアルベルト・フェリーチェ・デ・トーニ市長は、ソフトボールについて、特に野球との違いについて学ぶことができて感激していると語った。「このファイナルステージに参加し、世界最高峰の選手たちの試合をみるのが楽しみです。ソフトボールについてしっかり理解できるでしょう」と語った。
女子ソフトボールワールドカップファイナルステージは、7月15日(月)にイタリアのカスティオン・ディ・ストラーダで開幕する。時間はすべて現地時間。