2021年総括 ベースボール5 飛躍の1年
09/12/2021 1 記事を読む目安時間

2021年総括 ベースボール5 飛躍の1年

東京2020ファンパークでWBSCは5人制競技のベースボール5を披露。WBSCのリッカルド・フラッカーリ会長はANOCAの54名の連盟会員にベースボール5を紹介。初のワールドカップも2022年に予定されている。

今年もまたWBSCの最新競技・ベースボール5にとって記録的な1年となった。東京2020パラリンピックではイベントで競技が紹介、アフリカ大陸の野球ソフトボール発展ツールとしてベースボール5を利用するための覚書が交わされ、さらに2023アフリカピーチゲームズでベースボール5が正式種目になることが決まった。

ベースボール5は特に小学校などでも簡単に楽しめることから人気がひろがっている。2026年ユースオリンピックでも初めて大会が実施されるベースボール5は世界中で活発に健康的にいられるツールとして急速に重要な役割を担うようになった。


競技がオリンピックで紹介

オリンピック競技での野球ソフトボールが今年復帰を遂げたおかげで、ベースボール5は東京2020オリンピックで紹介するチャンスを得た。

WBSCは日本大手の読売新聞との共催で、パラリンピックと平行で行われた東京2020ファンパークのスポーツ体験コーナーで紹介された。

ベースボール5はここで136回体験セッションが行われ、参加人数3617人、1936人が試合を楽しんだ。

ベースボール5のインストラクターの一人は、元女子野球ワールドカップのMVP、六角彩子氏。

「ベースボール5の魅力はだれでも安全に気軽にできることです。そしてベースボール5は野球ソフトボールだけでなく他のスポーツをやってきた人でもその能力を駆使してできると思います」と六角氏は語った。


ベースボール5のグローバル化

ベースボール5は誕生から今年4年目を迎えた。2017年にはキューバでベースボール5大会初開催。その後このベースボール5は確実なペースで広がっている。

今年もベースボール5の成長は目覚ましく、野球ソフトボールでなかなか発展ができなかったイランやパレスチナのような国々でも受け入れられた。また野球が日常的に親しまれている国々でも競技発展の効果的なツールであることが証明されている。

韓国野球委員会(KBO)の長年のオールスター選手梁 埈赫(ヤン・ジュンヒョク)(52)は韓国ソフトボール代表チームキャプテンのベースボール5の生徒役としてビデオに出演した。

4月にはドミニカ共和国で行われた入門コースは成功に終わった。またドミニカ共和国の野球連盟(FEDOBE)はベースボール5の学校導入に向けた長期プランを持っている。

アルゼンチンはブエノスアイレスで行われたユースオリンピックゲームず2018と平行されて行われた実演ゾーンでも紹介された。またサルタ北部の4都市で行われたベースボール5アクティビティ2021に1000人以上の児童らが参加した。


アフリカでの展望

セネガルのダカールで2026ユースオリンピックが実施される。9月にはWBSCのリッカルド・フラッカーリ会長がアフリカ国内オリンピック委員会連合 (ANOCA)の連盟会員54名に紹介した。

「ベースボール5(WBSCの新しい若者に焦点を当てた、男女混合のアーバン型スボーツ)は、IOCのアジェンダ2020 +5およびオリンピックムーブメントの原則に完全に一致しています。そのため、WBSCは世界中の隅々までこの競技を伝えたいと思いますが、中でもアフリカ大陸がメインターゲットとなっている」とフラッカーリ会長は語った。

ANOCAは2023アフリカビーチゲームズでベースボール5が正式種目になると発表した。

ベースボール5は2021年ベニン、ブルキナファソ、エジプト、タンザニア、ザンビアなどのアフリカ諸国で紹介された。チュニジアは複合競技大会が設立した。


今後の大会予定

ベースボール5はが複合競技大会への参加が決まっており、ヨーロッパオリンピック委員会はユースフェスティババル2025でベースボール5を実施することを発表した。

フランスはベースボール5選手権大会の現王者で、20221月のフレンチオープンを開催する。最近ではイタリアとロシアの国内連盟からも公式競技として承認された。

ヨーロッパではもっとも野球とソフトボールが成功しているオランダではベースボール5を競技発展を後押しするチャンスとして捉えている。

元オリンピック選手のダニー・ロンブレーはアムステルダム南東部プロジェクトに参加している。ここで国内初の移動式ベースボール5フィールドも導入された。

「ベースボール5はすばらしいですね。野球やソフトボールとは違いますが、これらの競技を知ってもらうためにとてもいい。ベースボール5では素手でボールの取り方が学べますが、グローブを使うともっと簡単だと気がついてくれます。ベースボール5はとてもスピーディに展開するスポーツなので、よく汗をかき、健康的に過ごしたい大人にとっても楽しめるアクティビティでしょう」とロンブレーはWBSCに語った。

ドイツとギリシャも最近学校でベースボール5が導入された。

初のベースボール5ワールドカップは2022年、初のユースベールボール5ワールドカップ(14〜18歳カテゴリー)は2023年に実施予定。