2021年総括 、2021年ソフトボール国際大会の再開 現役レジェンドや未来のスターが活躍
21/12/2021 1 記事を読む目安時間

2021年総括 、2021年ソフトボール国際大会の再開 現役レジェンドや未来のスターが活躍

ペルーのリマで開催されたWBSC U-18女子ソフトボールワールドカップは新型コロナウイルス感染拡大後に初めて行われたソフトボール国際大会だった。

2021年、東京2020オリンピック競技大会WBSC U-18 女子ソフトボールワールドカップの2大会で国際ソフトボールが世界の新型コロナウイルス感染拡大後17ヶ月ぶりに再開した。

2020年2月のWBSC U-18男子ソフトボールワールドカップ以来となった東京オリンピックのソフトボール競技では、ソフトボール史上に残るスター選手たちが対決した。上野由岐子山田恵里キャット・オスターマンステイシー・ポーターダニエル・ローリーなどのベテラン勢が技術、決断力、フェアプレイを通して世界を魅了し、オリンピックソフトボール競技大会を忘れられない素晴らしい大会にしてくれた(その詳細は次の総括記事で特集)。

しかし、2021年はまた未来のソフトボールのスターたちが主役となった年でもある。日本の20歳の左腕投手・後藤希友は上野由岐子とともにダイナミックなピッチングを披露し、オリンピック金メダル2連覇を自国に導いた。

両投手はどちらも日本ソフトボールリーグ(JSL)でプレーしている。上野はビックカメラBee Queenを3連覇に導き、後藤は2021シーズンJSLの最優秀選手(MVP)に選ばれた。

ソフトボールワールドカップの復活

ファン待望のワールドカップが21ヶ月ぶりに再開。12月ペルー、リマのWBSC U-18 女子ソフトボールワールドカップは、2020年はじめに新型コロナウイルスの感染拡大後初のソフトボール国際大会となった。

WBSC U-18女子ソフトボールワールドカップは世界最高峰のユース国際大会。東京2020ソフトボール選手たちの半分以上がこの大会を経験しており、ここからオリンピック出場への道が始まっているとも言える。

スリリングな展開となった決勝では、アメリカが7回裏チャイニーズタイペイにサヨナラ勝ちを決めソフトボールユース国際大会で4連覇を飾った。アメリカの右投げValerie Cagleはモンスター級の活躍で7回を投げ切った。投げては13奪三振、打っては7回裏には勝ち越しのタイムリー二塁打を放ちアメリカの4連覇に貢献し、大会NVPにも輝いた。

「決勝だけでなくどの試合も本当に過酷でした。ベストを尽くして勝っていかなければなりませんでした」とCagleは決勝後に語った。「しかし、ここで積み上げたもの、ここで培った経験で自信が持てるようになりました。次のステップに進むことができます」と語った。

アメリカソフトボールのヘッドコーチKyla Holas氏は選手たちと多くの経験を分かち合えた素晴らしい1週間だったと振り返る。「他の国のチームがどうやっているかをアメリカの代表選手に見せることができてよかったです。私たちのアプローチは他のチームのアプローチと少し違うから勝てたのでしょう。ともに素晴らしい1週間を過ごすことができました」と閉会式のあと語った。「これが国際大会の面白いところです。愛するソフトボールをプレーするときに、他の国のプレーをみるチャンスを得ることができたのは素晴らしいことです」

チャイニーズタイペイにとってはユースソフトボール世界大会への決勝は初進出。1999年と2011年には銅メダルを獲得している。

「決勝では接戦でした。あと本当にもう少しで、延長までいけたら勝つチャンスもあったのではないかと思います」とチャイニーズタイペイのYu-Chun Tsaiヘッドコーチは残園がった。「今まで決勝まで残れたことがなかったので私たちにとってとても重要なことです。銅メダルを2度これまで獲得しており、今回記録を更新できてよかったです」

チャイニーズタイペイの右腕投手Hsia-Ai Keはサークルからチームを引率し、今大会に大きなインパクトを与えた。ラウンドロビン戦では3勝(メキシコ戦、プエルトリコ戦、チェコ戦)0敗、0.67 ERAというベストの記録をマーク。「彼女は来年のアジアゲームズにも出場する」と Tsaiヘッドコーチは述べた。「彼女は大きく飛躍しました。これからもチャイニーズタイペイに良い結果をもたらしてくれるでしょう」

今大会での最高の守備プレーは、プエルトリコ対アメリカ戦の0対0でチームを助けた、プエルトリコ中堅手Tattina Romanの華麗なダイビングキャッチだった。

「接戦でした。アメリカと競り合って0対0でしたが、相手走者三塁でそこで試合の流れが変わるかもしれませんでした」とRomanは試合後に語った。「頭の中ではボールをとれ、落とすなと思っていたので、チームのためにできるかぎりのことをしてグローブにボールを収めました」

大会終了後、Romanは同大会のベストナイン中堅手に選ばれた。彼女はプエルトリコの一塁手Kathyria Garcia(最優秀打者、打率 .563)、 .チャイニーズタイペイのKuei-Ping Yeh(11打点トップ)、アメリカの三塁手Erin Coffel(最多得点)、Chi-Yun Lin(16打数2本塁打で最多)に並び、Romanも個人成績で大会トップに入った。