アフリカの競技史は長く、アフリカ大陸からは様々な競技で世界トップのアスリートを輩出されている。
その多くはラグビー、サッカー、陸上などだったが、最近はWBSCアフリカ発展プロジェクト(ADP)の活動のおかげで、アフリカでの野球ソフトボール競技が発展している。
ADPは2017年のWBSCアフリカ野球サミットで生まれたもので、WBSC発展委員会とアフリカ野球ソフトボール協会の共同事業だ。
3段階から構成されるこのプログラムは現在ケニア、レソト、コートジボワールで実施され、ケニアでは特にその結果が顕著に出ていると大陸ソフトボール協会の副会長で南アフリカソフトボール会長のMashilo Matsetela氏は語った。
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「アフリカ中ですでにADPの成果が出ています。」とMatsetelaは言う。
「アドミニストレーターやリーダーシップを対象にした講習会がいくつかの国でおこなわれ、大変好評でした。」
「以前よりも資格をもつコーチが増え、専門的な講習会も計画されています。アフリカの選手、コーチ、役員のプロ精神や技術も向上しています。」と語った。
トップアスリートの育成に大切なのは世界大会に出場すること。その一例として南アフリカはU-18 男子ソフトボールワールドカップに出場する。
南アフリカチーム選手たちの歌ったり踊ったりエネルギーに溢れた陽気な雰囲気がパーマストンノースの地元の人たちに愛されているが、Matsetela氏は全くそれを驚かないと言う。
「南アフリカの人たちは歌ったり踊ったりすることが好きです。これが私たちの文化や伝統の一部なのです。」と笑顔で答えた。
「歌を歌って大会を盛り上げ、選手たちの励みになります。これは世界共通だと思いますが、人は嬉しい時、悲しい時、苦しい時、歌を歌うのです。」
U-18男子ソフトボールワールドカップ終了後もADPは続く。今後は専門家の増員が必要なベニン、ブルキナファソ、コンゴ、トーゴなどにも広げる。
「これらの国では競技に対する興味もあるしファンもいるのです。しかし選手に技術を教えたり、コーチにリーダーシップの方法を伝えたり、役員たちに組織運営の方法を教える専門家が足りません。」と言う。
アフリカでは今後も発展していきます。例えばナイジェリアでは最近女子チームのためのコーチ講習会が行われましたが、これは初めての試みでした。」
結果は一夜で出るものではないが地道に続けていくことが大きな成長に繋がるMatsetela氏は理解している。
「まずはWBSC会員の数を増やすことが理想です、そしてアフリカの選手、コーチ、役員の育成強化です」と語った。「野球ソフトボールは長期に渡って成長すると思います。この発展プログラムの行方を楽しみにしています。」と結んだ。