視覚障害者野球は大阪で行われたWBSC総会で初めて議題にのぼった。イタリア視覚障害野球協会 (AIBxC) のアルベルト・マッツァンティ会長とエヴァ・トレヴィザン役員補佐が行なったプレゼンテーションは各国連盟から大きな注目を集めた。
2019シーズンはこの競技にとって歴史的な年となり、唯一の視覚障害者野球の国際低回である第9回モールズカップがローマで開催された。
モールズカップは元々イタリア、フランス、ドイツの3カ国チームで行なっていたが、2019年大会ではイギリス、キューバ、さらに最近アメリカで生まれたニューヨークロッカーズも出場した。
イタリアは決勝でキューバに1対0で優勝した。順位決定戦ではフランスがドイツに同じく1対0で下して3位、イギリスはニューヨークロッカーズを破って5位となった。
キューバは個人タイトル2つを獲得した。Maikel MerinoはMVP、Yubis Zapata Rodriguezは首位打者に輝いた。また今大会最年少のGavin Freyaにも賞が贈られた。
ローマ市のDaniele Frongiaスポーツコミッショナーは、モールズカップで優勝したイタリア代表チームを表彰した。閉会式でFrongiaコミッショナーは視覚障害者野球のパラリンピック参加を目指すプロジェクトを全面的に支援すると述べた。
アルゼンチン野球連盟のMartin Mondino会長はモールズカップに出席し、自国でも視覚障害者野球を始めることを表明した。
2020年モールズカップの目標はパキスタンとパナマも出場して大会を拡大することである。
イタリアが運営するこの視覚障害者野球は元スター野球選手アフルレド・メリが発案したもの。最初の試合は1994年10月に行われた。イタリアリーグには11チームが参加している。2019年シーズンではミラノ・サンダーズファイブが決勝でレオネッサブレシャを下し優勝した。