オリンピックソフトボール大会まであと6ヶ月

オリンピックソフトボール大会まであと6ヶ月
22/01/2020
2020東京オリンピックソフトボール競技は福島県の特別開幕戦で始まる。

【スイス・ローザンヌ】東京2020の特別開幕戦まであと6ヶ月に迫った。300以上のメダルをかけて繰り広げられるオリンピック大会の公式開幕戦となるソフトボール大会は福島のあづま球場で行われる。

オリンピックソフトボール大会の開幕戦は7月22日の日本時間午前9時より始まる。ソフトボールは東京2020オリンピックの栄誉ある公式開幕戦としてオリンピック開会式の2日前に行われる。東京2020オリンピックのソフトボール大会は7月22日から28日に福島と横浜で開催、ホストの日本、オーストラリア、カナダ、イタリア、メキシコ、アメリカがメダルをかけて戦う。

オリンピックソフトボールの歴史

1950年代にアメリカ大陸ソフトボール連盟(ASA)のNick Barack会長はソフトボールは今後アメリカ・カナダを超えて国際的に発展し、「オリンピックやパンアメリカン競技大会などで国際ソフトボール連盟が各国の競技連盟を代表することになるだろう」と予測した。

国際ソフトボール連盟(ISF)設立時にBarack氏が会長に就任するが、暫定的な任期であるためその活動は制約された。ISFは1965年に1965年2月メルボルンで初代会長にBill Kethanを選出した。Bill Kethan氏は海外出張を好まず、海外交渉はもっぱら事務総長と財務を兼任していた若きドン・ポーター氏が担った。

1956年にポーター氏は国際オリンピック委員会に初めて交渉したが、IOC事務局の対応はあまり芳しくなかった。「当時は種目数を減少する傾向にありました」

1958年のオリンピック開催中、IOCのAvery Brundage会長はポーターに「オリンピック大会での競技実施現実には時間がかかるだろう。相当な根気が必要だ」とアドバイスしたという。

ドン・ポーターの地道な交渉が功を奏し、見事にソフトボールはオリンピックでの競技実施の目標を果たした。1991年6月13日に夏季オリンピックの種目として決議され、19年6ヶ月13日を費やしてついにオリンピック種目として決定した。6月13日は現在世界ソフトボールデーとなった。


2019年 ソフトボールオリンピック予選 - メキシコがオリンピックソフトボール大会初出場


しかしながら1996年アトランタ五輪には男子野球と女子ソフトボールの競技のみが実施されたため、ソフトボール界にとって男子ソフトボールの大会実現ができなかったことは痛手となった。しかし、大会は大成功を収め、32試合は全て完売、12万人を動員し37種目のうちソフトボールは動員数15位にランクされた。決勝の模様は160のメディア媒体が報道した。アメリカの遊撃手Dot Richardsonがタイブレーク本塁打を放ったが、中国のLi Minkuan監督がその打球をフォールだと主張するなど波乱含みの決勝だった。オーストラリアが日本を下し銅メダルを獲得した。

アトランタ五輪の成功により、ソフトボールはシドニー2000も実施。ブラックタウンオリンピックセンターで行われた競技大会は20万人のファンを動員した。アメリカがこの大会でもLisa Fernandezと Michele Smithの好投で、決勝で日本を下し優勝した。オーストラリアはここでも3位銅メダルを獲得している。

アメリカは2004年アテネも制した。2連覇のアメリカはここでも1次ラウンドを無失点7試合連勝し、準決勝ではオーストラリアを完封、さらに決勝でも5対1で勝利した。銅メダルは日本。

2005年7月7日のIOCの決議で、ソフトボールがオリンピックから外されることが決まった。この時のIOC決議ではソフトボールへの投票は52対52と同票だった。

上野由岐子投手は2日間28イニング投球でオーストラリアとアメリカを破り、見事金メダルに輝いた。オーストラリアは3度目の銅メダルを獲得した。

その後ISFと国際野球連盟(IBAF)が統合し世界野球ソフトボール連盟(WBSC)設立され、2015年9月28日(月)にリオデジャネイロのIOC総会129にてソフトボールの東京2020実施が決定された。

1980年代初め、国際アマチュア野球連盟とソフトボール連盟が統合する動きがあったが、IOC競技委員会が野球のみの実施を認めソフトボールを五輪競技に入れなかったため、連盟の統合実現は叶わなかった。


オリンピック野球競技大会