第4回WBSC U-23 野球ワールドカップ プレビュー チャイニーズ・タイペイ対コロンビア戦で11日間の大会が開幕

第4回WBSC U-23 野球ワールドカップ プレビュー チャイニーズ・タイペイ対コロンビア戦で11日間の大会が開幕
12/10/2022
開催国のチャイニーズタイペイと前大会3位のコロンビアは、前大会優勝のベネズエラや日本と並び、グループ A のスーパーラウンド進出有力候補だ。グループ Bは6チーム全てが上位3位を目指しており、熾烈な戦いとなりそうだ。

第4回WBSC U-23野球ワールドカップが10月13日(木)台北市の天母体育場にて、開催国で世界2位のチャイニーズ・タイペイが前大会3位で世界11位のコロンビアとの対戦で開幕する。

チャイニーズ・タイペイの頼りは、昨年メキシコで開催された第3回U-23ワールドカップの最優秀投手 Che Yu Hung(右)と、同じくU-23ワールドカップ出場歴のあるZhong-A Zhuang Chenだ。

Cheng Hsun Hsieh監督は投球への自信を覗かせ、あとは内野手 Yu Wei Linと Sheng Ping Lin、強打者Sung En Tsengからの打撃サポートが得られれば、チームのメダル ラウンド進出が可能だと期待している。

チャイニーズ・タイペイは過去4大会すべて出場。当時U-21だった2014年の第1回大会では優勝、その後は7 位、5 位、6 位で終わった。

コロンビアはこれまで2回大会に出場、2018年は自国で 7 位に終わっている。前大会で3位を獲得したチームからホルヘ・コルテス監督は6名を選出した。

グループA

グループAには、前回のU-23世界王者である世界6位のベネズエラと世界1位の日本も含まれている。

世界王者ベネズエラのカルロス・ガルシア監督は、昨年の優勝チームからはリリーフのオスカー・アブレウとカルロス バレロの2名しかロースターに入れていない。代表選手はすべてプロ選手で構成。ベネズエラは U-23野球ワールドカップの最初の 2大会では 8 位に終わり、2018 年には3位、昨年優勝を果たした。

2018年の2位獲得時、その後オリンピック金メダルを獲得した稲葉篤紀の下でコーチを務めた日本の石井章夫監督は、インダストリアルリーグ、大学2年生と3年生、高校卒業生など国際的な経験が限られているアマチュア選手から代表を選出した。主将は侍ジャパン初となる中村迅(内野手)。昨年の大会に出場できなかった日本は、2016年には優勝、そのほか過去 3 回の出場で銀メダルを2個獲得している。

グループAの残りはドイツ(世界18位)と南アフリカ(26位)。10月14日(金)に台中と斗六で大会を開始。どちらもそれぞれ 1 回目と 2 回目の出場結果 11 位より上を目指す。

グループB

台北市で行われるグループ Bの試合は、スーパーラウンド進出3枠を巡って厳しい競争が繰り広げられそうだ。

世界ランキング 3 位で 2014年銅メダリストの韓国には 19人のプロ選手が代表メンバーに顔を揃えた。その一人はU-18野球ワールドカップ 2017で韓国の 2 位獲得に貢献した強投右腕のソン ドン ヒョン。彼は現在、KBOのLG ツインズでプレー。韓国国民国軍のSaang Yung Lee(左) は10勝3敗の成績を残し、外野手 Se Jin ChoはKBO のロッテ ジャイアンツの二軍でプレーしている。

メキシコ(世界4位)は、ホセ・レイエス監督の指揮の下、過去 2 大会で優勝 (2018 年) と 2 位 (昨年) に終わっている。代表メンバーにはスイッチヒッティングの捕手でMLB 期待の新人ブランドン・バレンズエラや、昨年の代表チームから続投のリリーフのアレマオ・エルナンデスがいる。サンディエゴ・パドレスのクラス A アドバンスで 2.29 防御率 (ERA) を記録した右腕のアラン・ムンドも注目選手の一人だ。

キューバ(世界9位)は昨年 4 位で終わり、監督1年目のアラン・アルバレスは、今大会の目標は前回の結果を改善することだと語った。キューバには、ナショナル リーグ (セリエ ナシオナル) の選手が揃う。ロバート ヘルナンデス(右)はキューバに戻ることを決意するまではMLB でトップクラスの新人だった。

シドニー・デ・ジョン監督は、オランダ(世界8位)のスーパーラウンド進出を目指す。代表メンバーにはすでに代表経験のあるユーティリティのデラノ・セラサやジャンドロ・トロンプ(外野手)などの経験豊富な選手のほか、大学で活躍しているケバー・ログやレーニン・アシュビーなどの若手に期待する。シャービーン ・ニュートン(遊撃手)は、ニューヨーク・メッツのクラス アドバンス レベルで 97 試合に先発出場した。オランダのこれまでの成績は、2014年 9 位、2018 年と昨年10位。

10位のオーストラリアと16位のプエルトリコを指揮する監督はどちらも元 MLB のスター選手。

プエルトリコのフアン・ゴンザレス監督は、プロ (11球団)、大学、プエルトリコのダブル A リーグの選手から構成される代表チームに多くの期待を寄せていると語った。

オーストラリアのDavid Nilsson監督は、得点を挙げられるチームだと自信を持って語った。ジャリッド デール(内野手)は、サンディエゴ パドレスのトリプル A レベルで 10 試合に出場し、強打者リクソン ウィングローブ(左)はフィラデルフィア ・フィリーズのクラス A アドバンストで 12 本塁打を放った。

オーストラリアは 2016 年に3位を獲得したが、プエルトリコは唯一出場したこの年齢層の2018年大会では8 位に終わった。