WBSCリッカルド・フラッカーリ会長より新型コロナウィルス感染拡大についてメッセージ 野球・ソフトボール界の絆の強さが過去最大の危機を乗り越える

WBSCリッカルド・フラッカーリ会長より新型コロナウィルス感染拡大についてメッセージ 野球・ソフトボール界の絆の強さが過去最大の危機を乗り越える
19/03/2020
WBSCのリッカルド・フラッカーリ会長は、野球・ソフトボール界の健康とウェルフェアを守るための必要な手段を、これまでもそして今後も取り続け、新型コロナウィルス感染拡大を防ぐための責任ある行動をとっていくと語った。

WBSC会員の皆様へ

新型コロナウィルスの感染拡大により今私たちは過去に前例のない非常事態にあります。このような状況において、私たちの最重要事項は選手、WBSC関係者、グローバルスポーツ関係者全ての健康と安全を守ることです。世界野球ソフトボール連盟(WBSC)メンバー、そして競技としてもつその強さが世界が直面する果敢な時を乗り越えるのに役立つ時でしょう。

世界保険機関(WHO)などの国際機関のガイドラインを踏まえ、WBSCは野球・ソフトボール界の健康とウェルフェアを守るための必要な手段をこれまでもそして今後も取り続け、新型コロナウィルス感染拡大を防ぐための責任ある行動をとって参ります。

すでにご存知の通り、参加者の安全を考慮し二つの野球オリンピック予選が延期されました。われわれは野球オリンピック予選実施に向け国際オリンピック委員会(IOC)と連携しながら日々勤めております。また今年後半に予定されている多くのWBSC大会についても、地元組織委員会と連携し、その時の状況をみながら臨機応変に対応していく所存です。

こうした難しい状況の中、東京2020オリンピック実施についての不安視する声も上がっております。IOCは大会を安全に行うよう取り組んでいることを繰り返し伝えていますが、WBSCもまた実施に向け計画を続けております。

人類の健康と安全が最重要事項ではありますが、また再び競技が再開して、数多くの選手が参加し、世界中の多くのファンに見てもらえる日がくることを心待ちにしております。

偶然ではありますが、ちょうど先週WBSCは世界テコンドーおよびテコンドー人道財団と覚書に署名しましたこうした取り組みは、スポーツの力で教育や社会包括を推進し、世界紛争を修復し、仲間同士の絆を育むために大切なことだと思います。

またこの場を借りまして、先月新設U-18男子ソフトボールワールドカップを開催してくださったニュージーランドに感謝の意をお伝えいたします。ニュージーランドが同大会実施は危険がないと判断し新型コロナウィルス 感染拡大に対する規制を緩和してくださって実施実現しました。これはソフトボールをまたグローバルに推進にとってとても重要なことでした。またこの大会で卓越したプレーで無敗のまま3度目の優勝を飾った日本にも改めましてお祝い申し上げます。

このパンデミックは確かにスポーツより巨大です。しかし私はこんな時こそ素晴らしいアスリートたちによって励まされてきたことを皆さんに思い出してほしいと思います。アスリートたちは困難な状況でも前を向いています。そして困難を打破し、より強くなるのです。アスリートの心の支えとなるのはチームメイトからの励ましです。私は、今この時こそ、球界の仲間が互いに強く励ましあい、助け合い、進んでいく時であると心より信じております。

リッカルド・フラッカーリ

WBSC会長