オリンピック選手のエリカ・ピアンカステッリ(イタリア)、エイドリアン・ゴンザレス(メキシコ)、ステファニア・アランディラス(メキシコ)の3選手が国際的な数多くの野球ソフトボール選手らとともにホームランダービーXに出場する。同大会はメジャーリーグベースボール(MLB)が新たなファン獲得のために開始した新形式の野球競技だ。
MLBホームランダービーXはイギリスはロンドンのクリスタルパレスパークにて7月9日、9月17日には韓国のソウル、10月15日にはメキシコシティで行われる。
MLBオールスターゲームの前に繰り広げられるホームランダービーとは少し違い、このホームランダービーXは通常の球場の縮小バージョンが使われ、打席はステージ上、マウンドは台座に設置される。グラウンドはさまざまな環境でも設置することが可能だ。
出場するチームはメジャーリーグベースボールで古い歴史を誇る4球団、ボストン・レッドソックス、シカゴ・カブス、ロサンゼルス・ドジャース、ニューヨーク・ヤンキース。
各試合では攻守双方に得点が入る。各打者は1打席で25球スイングでき、フェンスに向かってバットを振る。守備チームは外野に2名つく。本塁打一本あたり1得点、守備側も外野フライの捕球でポイントが稼げる。またビデオゲームから着想を得たルールで、本塁打のほかにグラウンド内のターゲットに当ててもポイントが追加される。打者にはそれぞれ「ホットストライク」もあり、5球続けて本塁打やターゲットヒットが入れば得点が倍になる。守備側のキャッチも同様だ。
4チームは各大会で対戦し、得点の高いチームが決勝ノックアウトステージへと進む。
各チームは「レジェンド」、「スーパースター」、「ルーキー」、「ワイルドカード」の4カテゴリーから構成される。
「レジェンド」はMLB元選手、「スーパースター」は女子ソフトボール・野球スター、「ルーキー」は若手育成部門選手、「ワイルドカード」は影響力のあるコンテンツクリエーター。「ワイルドカード」のコンテンツクリエーターたちは事前に集中トレーニングを受ける。
ホームランダービーXでは野球だけでなく、ライブ音楽、野球関連アクティビティ、球場内のフードショップ、ファッション、ゲーミングなどさまざまなイベントも催される予定だ。
ニューヨーク・ヤンキースから「スーパースター」として出場するのはイタリア女子ソフトボール代表選手のスター打者エリカ・ピアンカステッリ。
「ヤンキースのユニフォームを纏ってホームランダービーXに出場できることを楽しみにしています」とエリカ・ピアンカステッリはWBSCに語った。「ずっとヤンキースファンでこんな大きなステージでチームを代表できるなんて夢が実現しました。世界中でこの競技が広がる様子を目にできること、そして女性でもできるんだということをみんなに披露できるのが嬉しいです」
メキシコソフトボール代表選手として東京2020オリンピックに出場したステファニア・アラディラスは、メキシコシティ大会でドジャーズの「スーパースター」としてダービーに出場。
そのほかの「スーパースター」カテゴリーからは元アメリカ U-19代表チーム捕手ペイグ・ハルステッド(ボストン・レッドソックス)、2019女子野球パンアメリカンゲームズのMVPアレックス・ヒューゴ(シカゴ・カブス)、アメリカ女子野球代表チームの一人アシュトン・ランスデル(ロサンゼルス・ドジャース)が出場する。
MLBでの輝かしい現役時代に317本塁打を記録しているエイドリアン・ゴンザレスはロサンゼルス・ドジャースの「レジェンド」。彼は東京2020オリンピックでメキシコを代表した。
「このホームランダービーXは世界中で野球ファンを引きつけることができる素晴らしい方法だと思います。ドジャースとしてこの大会に出場できることを嬉しく思います。世界中のさまざまな場所で野球ファンの皆さんと会えるのを楽しみにしています」とゴンザレスはコメントした。
そのほかのMLB「レジェンド」は、2013ワールドシリーズ勝者(ボストン・レッドソックス)ジョニー・ゴメス、元MLB年間ルーキー賞のジオバニ・ソト(シカゴ・カブス)、2009ワールドシリーズ勝者ニック・スウィッシャー(ニューヨーク・ヤンキース)。
「ワイルドカード」選手はイギリスのプロのフリースタイルフットボール選手のLiv Cooke (ボストン・レッドソックス)、イギリスのサッカーYouTuberのスペンサー・オーウェン(シカゴ・カブス)、韓国オリンピックのショートトラックスピードスケーターの 郭潤起(クァク・ユンギ) (ロサンゼルス・ドジャース) 、メキシコ人のオリンピック体操選手ダニエル・コラル (ニューヨーク・ヤンキース)。