WBSC男子ソフトボールワールドカップ 最終日レポート
04/12/2022 1 記事を読む目安時間

WBSC男子ソフトボールワールドカップ 最終日レポート

世界選手権決勝: オーストラリアがカナダを下し、2 度目の優勝を果たした。アメリカは前大会覇者のアルゼンチンを 2 対 0 で下し、4 度目の3位を獲得した。
  • オーストラリアとカナダがWBSC男子ソフトボールワールドカップ決勝で初対決。
  • WBSC男子ソフトボールワールドカップでアルゼンチンとアメリカが初めて3位決定戦で対戦。

3 位決定戦: アメリカ 2-0 アルゼンチン  ボックス スコア・写真

決勝: オーストラリア 5-2 カナダ ボックススコアと写真

ニュージーランド、オークランドのローズデールパークで開催の第 17 回 WBSC 男子ソフトボール ワールドカップの決勝戦がついに行われた。世界最高峰の国際ソフトボール イベントの壮観なフィナーレを迎えたオークランドで、まさにソフトボールの真の祭典にふさわしい最終日となった。

オーストラリア対カナダ

決勝前に、ニュージーランドソフトボールのレジェンドのトーマス マケア、ジャッキー スミス、リンジー エドワーズ、ナルディ クラークが WBSC ソフトボール殿堂入りを果たしたことが発表され、会場で祝福された。

カナダの先発は、昨日のキューバ戦でほぼ完璧なパフォーマンスだったショーン・クリアリー。

オーストラリアは試合開始後の2球目でスコット パターソンがショーン・クリアリーのライズ ボールを捉えてセンターフェンスに当たる二塁打を放って好調なスタートを切った。その後、ニック・シェイルズがライト線への二塁打。ミッチェル・クロンクはレフトファウルで刺されたが、シェーン・ボーランドからの悪送球でパターソンが三塁から生還、シェイルズも得点し、オーストラリアは最初の打席で 2 対 0 でリードに成功。

オーストラリアの先発はジャック・ベスグローブ。2019 年の WBSC U-18 男子ソフトボール ワールドカップでオーストラリア代表として活躍した 19歳投手は、四球でBrad Ezekiel を歩かせたが、 3 奪三振の好投。

クリアリーからコリン・ウォルシュへの悪送球により、パターソンが二塁に到達し、カルム・ビーシェルがライトへのゴロで得点。1回オーストラリアが 3-0でリード。

1976年優勝のテリー・ナンズは、WBSC男子ソフトボールワールドカップの決勝戦のためにローズデールパークで「ここにいることができて光栄です」とファカータ・マオリTVのインタビューで語った。

カナダは 5 回表に投手交代。ジャスティン・シェーフィールドがクリアリーに代わり救援に立つ。

3回裏、カナダの最初のヒットはシェーンボーランドの右前安打。その後、ウォルシュがライトに打ち上げるヒット。走者一、三塁のチャンスだが、ベスグローブの時速130 キロの速球にブラッド・エゼキエルはピッチャー方向にフライで返しただけに終わり、カナダは得点のチャンスを逃した。

ジェームス・トッドハンターへの悪送球を生かしてタイ・セバスチャンが一塁に到達。ボーランドがライトへのタイムリーを放って彼を二塁から生還させ、カナダは1点を返した。

カナダがこのまま調子をあげてあと2イニングで挽回するかに思えたが、ショートのジュリアン・ジェモットから二塁、一塁と併殺し、5回裏3-1でスリーアウト。

6回表、カナダ在住のニック・シェイルズがセンターを破る本塁で返した。さらにトッドハンターの左前安打がデレク・メイソンのダイビングをすり抜け、ジョシュ・マクガバンが生還してオーストラリアは5-1でカナダを引き離した。

6回裏、マテウ・ロイが四球で出塁するが、カナダは点に繋がらない。クインテン・ ブルースのピッチャー返しをベスグローブが楽勝でキャッチして1アウト。オーストラリアは 5 対 1 のまま 7 回へ。

7回表、ビーシェルがレフト前に二塁打で出塁、シェーフィールドの投球でピンチを回避した。最後の打席でカナダが挽回するか。

7回裏、2アウトで、ウォルシュがレフトへタイムリー二塁打を放ちライアン・ボーランドが本塁に還って5-2に縮めたが、続いてシェーン・ボーランドが三塁でシェイレスにゴロで刺すと、オーストラリアは優勝の歓喜に沸いた。

3位決定戦 アメリカ対アルゼンチン

決勝に先駆けてアメリカ対アルゼンチンの3位決定戦が行われた。この 2 チームが WBSC 男子ソフトボール ワールドカップでメダルを争うのは初めて。アルゼンチンは2019 WBSC 男子ソフトボール ワールドカップでアメリカを 9-0、 4 月の パンアメリカン男子ソフトボール大会のWBSC 男子ソフトボール ワールドカップ予選でもアメリカを 3-1で破っている。

アルゼンチンの先発はローマン・ゴドイ。アメリカはブラッドリー・キルパトリック。

観客に包まれた球場で展開された試合は 2イニングまで0対0のまま。アルゼンチンはアラン・ペケル、トゥー・ミリアバッカ、マリアーノ・モンテロの 3 安打、アメリカはニック・マリンズが1安打を放つが、どちらも点数には繋がらなかった。

3回まで0対0のまま。安打数ではアルゼンチンが4安打でアメリカ(2安打)をリード。

投手交代で、スーパースター投手Huemul Mataが試合に臨む。

サンティアゴ・キャリルがキルパトリックを相手に放った打球はライトのファウルラインを超えて場外に。ホームランまであと一歩。

5回表、ユセフ・デイビスがライトセンターへ放った打球は Alan Peker がジャンプしてキャッチしようとしたが届かず、そのままフェンスを超えて最初の本塁打。アメリカが 1 - 0 でアルゼンチンに先制リード。

さらにブレイン・ミルハイムもこの回生還し、アメリカ 2 - 0 アルゼンチン。

6回表、アルゼンチンはマタに代わってマルティン ゴンザレスをマウンドに起用。

しかしその後の最後のアウトまで膠着状態が続き、打者フランシスコ・ロンバルドがキルパトリックと最後に対峙して三振で倒れ、キルパトリックは 2018 U-18 世界選手権のタイトルに導き、完投13奪三振で試合を終えた。

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