COVID-19パンデミックは私たちがこれまで想像できなかったような大きな影響をわれわれの生活に与えています。自粛規制が始まってから1年以上が過ぎ、団体でスポーツをしたり、好きなチームの応援をすることが難しくなりました。そして愛する人たちの身を案じる日々が続き、彼らと会えない時間は長期にわたるものです。
しかしながら、科学の力と人類の回復力で、当たり前だった社会活動をまた再開するために目を向け始めています。
そしてさらに重要なことは、わたしたにちはより公正でしなやかな世界を再建するための特別な機会が提供されていることです。だからこそ私は世界の野球ソフトボール関係者の皆様に、WBSCとともにわれわれの競技を通してこの世界的な目標を達成するよう強く呼びかけたいと思います。
国連により、わたしたちは地域社会や世界中の人々の生活でスポーツや身体活動が果たす役割を認識できます。みなさまがご存知の通り、野球ソフトボールをはじめそのほか競技は一般的に社会的結束、チームビルディング、平等、インクルージョンの推進をするものとして捉えられており、そのためCOVID-19 パンデミックからの世界的な再建をサポートするためにも、スポーツが確実にこの大切な役割を果たすようにしなければなりません。
関連記事
- 国際女性デー -WBSCインテグリティユニットが男女平等と女子野球に関するコースを開発
- ベンチュウ・ロー氏の年度末挨拶 2020年の国際野球ソフトボールは加速して適応・進歩を遂げた1年
- WBSC会長から野球ソフトボール関係者みなさまへ 年度末のご挨拶
- 世界こどもの日 WBSCリッカルド・フラッカーリ会長が世界の野球ソフトボール関係者らに呼びかけ さらに若者を魅了し、オリンピック価値の推進を
- ロー・ベンチュウ署名記事 野球ソフトボールは競技の団結力で世界を平和に導く
ですから、私たちが今後もどんな社会においても野球ソフトボールにアクセスできるような活動・プロジェクトを模索・支援・推進していくことは大変重要です。
野球・ソフトボール、そして特にベースボール5はスポーツを通して平和と開発を推進できる大変有益なツールになり得ることをわたしたちは知っています。
そこで、2021年3月WBSCはオリンピック難民基金の実践共同体(Community (ORF) of Practice)と共にベースボール5を通して以下の目標達成に貢献することになりました。
- 難民、避難民、国内避難民がいる地域に安全でベーシックなアクセスしやすいスポーツ施設を作り、子どもや若者がスポーツをしたり、スポーツのもたらす利点を活用できるようにする。
- これらの安全な環境で成功裏に実施的るスポーツ活動を開発する。
- 2024年までに避難の影響を受けた100万人の若者に安全なスポーツへアクセスできる機会を提供する。
わたしたちはすでにスポーツが切実に必要とされている場所に、最新のアクセスのしやすい競技を提供しています。例えばシリアの世界最大の難民キャンプであるザータリ難民キャンプには2019年2月にWBSCが「Peace and Sport」と共にベースボール5を導入しました。
2017年と2018年にはWBSCはまたブルンディの最大都市ブジュンブラでベースボール5の友好試合を行いました。毎年開催されるこの大会は「Peace and Sport」が開催するもので、2007年からアフリカ大湖沼で行われています。この大会にはブルンディ、コンゴ、ルワンダから200人ほどの子供達が集まり、スポーツを通して平和を促進しています。
ベースボール5はダカールで行われる次の夏季ユースオリンピックゲームズで実施されることが決まっておりますが、わたしたちWBSCはその競技を通してより健康的で、公平かつ公正な世界を作れるにちがいないと明るい気持ちで信じております。