WBSCフラッカーリ会長「われわれは素晴らしい競技仲間」
21/11/2019 1 記事を読む目安時間

WBSCフラッカーリ会長「われわれは素晴らしい競技仲間」

第3回WBSC総会の開会挨拶は、野球とソフトボールのグローバル化と、試合をさらにアップデートして若い世代にアピールする必要性に焦点を当てたものとなった。

「ボツワナ総会から2年以上が経過しました。 東京オリンピックの開幕まであと8か月に迫っています。」

WBSCのリッカルド・フラッカーリ会長は第3回WBSC総会で、「野球とソフトボールのグローバル化と競技大会の質」と題して、野球とソフトボールがオリンピックの常設種目となるために何をする必要があるかについて語った。

フラッカーリ会長は「その競技の発展とはつまりグローバル化を意味します。この数ヶ月、われわれは野球とソフトボールがヨーロッパ競技大会に加わるよう懸命に働きかけてきました。2022年に中国の杭州で開催されるアジア競技大会と2023年にチリのサンチアゴで開催されるパンアメリカン競技大会のことも考えています。しかしそれは容易ではありません。私たちの競技がこれらのヨーロッパ競技大会を開催する国々においてまだ十分に発展していないからです。」と語った。

WBSCの会長は大陸連盟の役割も強調した。「大陸連盟の役割の再定義と強化を図り、WBSC執行役員会に積極的に参加させるため、規則の改正を考えなければならなりません。」目標は「真に包括的かつ徹底的な振興計画を一緒に設計し実施することです」

フラッカーリ会長はまたはWBSC大会の「明確なマーケティングと再構築」を賞賛した。大会の成功により「ある国では野球・ソフトボール競技の地位の確立」の助けとなり、また「新しい連盟誕生の一助に」なったと語った。

さらに「発展のもう1つの基本的な側面は若者へのアピールと参加です。」と加え、IOCのトーマス・バッハ会長の言葉を引用した。「それを推進するためには変化を予測する必要がある。そうでなければ、変化を追いかけなければならない。」

「私たちの競技が今日まだ魅力的かどうかを今一度考えなくてはいけません。 今日の若者は生き方もスポーツへの費やし方も過去とは違ってきているということをよく理解はしています。」

「試合をよりスピーディに、そして短縮する必要性があります。 また副次的な企画でスポーツイベントや大会を仕掛ける必要もあるでしょう。そうすればどんな単純なゲームも一つのイベントになります。」

さらにフラッカーリ会長はコミュニケーションツールとしてTwitter、Facebook、インスタグラムなどの新しいメディアを扱うWBSCの取り組みについて話した。「SNS全体で3億以上の人々に発信できました。日本のTwitter、アメリカ、カナダ、メキシコのFacebookのおかげで、プレミア12はソーシャルメディアの到達数が、第1回大会の驚くべき結果を凌ぐ2倍を記録したのです。」

さらに「もう一つの興味深い数字は、大会期間中プレミア12に関する従来のメディア記事数は16000件を超えたことです。 これは、WBSC主要大会・プレミア12について一日1000件以上の記事が出たことを意味します。」と語った。

「今日、これまで以上に重要なのは、プレミア12など主要大会が、競技の振興や発展にとって重要な資産になっているということです。」とフラッカーリ会長は続けた。「私たちはこれまでいかにして 独自に資産を生み出すかに注意を払ってきました。 そして今日、連盟が慎重にマネージメントを行いこうした資産をうまく利用することができたので、私たちは少し穏やかに未来に目を向けることが可能な経済的安定に到達したと言えるでしょう。」

最後に、フラッカーリ会長は「野球・ソフトボール競技と大いに盛り上がる大会を合わせて私たちは前進し続け、一流のイベントを提供し続けていきます。そうすることで野球・ソフトボール競技をますますグローバル化させ、新しいスポンサーを惹きつけ、より多くの資産を作り出すだけでなく、野球・ソフトボールの未来の選手たちを育成していきます。 私たちは本当に素晴らしい競技仲間です。」と結んだ。