侍ジャパンの栗山英樹監督が3月5日と6日に予定されているチャイニーズタイペイとの強化試合で世界首位の日本野球チームを指揮する。
栗山監督のコーチングスタッフはベンチコーチの白井一幸氏、ピッチングコーディネーターに吉井理人氏、打撃コーチに吉村禎章氏、外野守備・走塁コーチに清水雅治氏。その他のコーチは後日発表予定。
白井氏、吉井氏、清水氏は日本プロ野球(NPB)日本ファムファイターズ時代に栗山監督を支えた。吉村氏の採用理由に関しては、吉村氏が選手として経験があり、読売ジャイアンツではコーチを務めるなど知識やデータ分析能力があり指示を出せるからだという。
「海外を知っている、これまでの侍ジャパンの流れを知っている、WBCの一発勝負の中で選手のサポートをできるなど、そうしたことでこの4人にお願いをしました」と栗山監督は侍ジャパン公式サイトでコメントしている。
栗山監督はNPB春キャンプを全て視察する予定だという。
「“こういう選手でやりたい”という前に、選手個々を各球団の監督、コーチ、選手と話して僕が把握しないといけません。“俺を侍ジャパンに行かせてください”という雰囲気のある選手がいいですね」
この10年間で野球は大きく変化したと栗山監督は言う。
「これから日本の野球も大きく変わっていくと思います。その中でいかに効率を良くするか。そうした改革はすべて効率だと思うのです。コーチングのやり方も色々変化していますが、時には先回りして学んで前に進まなければいけません。一生懸命プレーしファンを元気にするチームになってほしい。それから、選手には侍なのでチームのために死んでもらいます。それくらいの気持ちが選手の中から生まれて、“負けるなんて許されねえよ!行くんだ!”という選手たちだけが集まってくれると信じています」
日本は前大会のWBSCプレミア12で優勝し、オリンピックでも金メダルを獲得した。栗山監督は次のワールドベースボールクラシックでチームを指揮することが待ち遠しいという。
「まだ日程は決まっていませんが2023年に実施されます。ワールドベースボールクラシックは一発勝負の試合であることを理解している選手が必要です。みんな適格であるといいですが、今その心配をする時じゃないですね」
ワールドベースボールクラシックの目標は?
「勝つためにはなんでもやってやると思っています」
2022年はどのような年にしていきたいですか?
「公式大会はありませんが、備えるということを繰り返す1年にします。“あんなに準備したことないよね”といつか振り返れる1年にしたいです」
栗山監督はU-12からトップチーム、女子と合わせて8つのカテゴリ全てのコーディネーターも兼任している。
「 (代表チームに)視察で顔を出すこと自体が何かを伝えることにもなるし、“仲間なんですよ”と伝えることにもなります。そしてその“仲間なんだ”という気持ちは侍ジャパンに選ばれた選手だけじゃなくて、例えばゴムボールで野球して遊んでいるお子さんに対しても大事にしないといけません。(野球の人口減も叫ばれているが)野球は今、どうしてもお金がかかってしまうからできないという子供たちもいる。それでも、子供たちに野球の面白さを少しでも感じてもらう作業をしっかりしなくてはいけません」と語った。
また1月13日 には侍ジャパンとマドンナジャパンの新ユニフォーム発表記者会見が行われ、オリンピック金メダリストの伊藤大海氏(写真上)、村上宗隆、女子代表チームの田中露朝、森若菜が登壇した。