2020東京オリンピック追加種目最終選考にて WBSCが公式プレゼンテーション
10/08/2015 1 記事を読む目安時間

2020東京オリンピック追加種目最終選考にて WBSCが公式プレゼンテーション

スイス・ローザンヌ –世界野球ソフトボール連盟 (WBSC)は、東京で行われた8月7~8日の2日間にわたる東京2020種目追加検討会議に出席し、野球の持つバイアビリティと潜在価値を強調して日本の伝統的なスポーツである野球ソフトボール競技の2020年東京オリンピック復帰を訴えた。

スイス・ローザンヌ –世界野球ソフトボール連盟 (WBSC)は、東京で行われた8月7~8日の2日間にわたる東京2020種目追加検討会議に出席し、野球の持つバイアビリティと潜在価値を強調して日本の伝統的なスポーツである野球ソフトボール競技の2020年東京オリンピック復帰を訴えた。

東京2020追加種目最終選考ヒアリングにはWBSCのリッカルド・フラッカリ会長ほか、王貞治氏、日本野球機構の熊崎勝彦コミッショナーなど7人の野球ソフトボール代表者が出席した。

WBSCの会員でもある日本野球機構(NPB)は日本でもっとポピュラーなスポーツリーグ。2014年には2千3百万人以上の観客を動員し、世界のスポーツリーグ史上2番目の動員記録を樹立した。

王貞治氏は、8月6日におこなわれた高校野球甲子園大会100年周年記念のセレモニーで始球式に参加したあと、今回のWBSCのプレゼンテーションに同席した。高校野球選手権は2週間にわたって開催される日本の伝統的なトーナメントで、4万8千人の観客で甲子園を埋め尽くしテレビでも全国ネットで放映される。

今回同席したWBSC代表団のほかのメンバーは、ベン・チョウ・ロウ事務長、デイル・マクマン上級副会長(ソフトボール部門)、宇津木妙子日本ソフトボール協会(JSA)副会長(日本オリンピックソフトボール代表監督3度就任 )、アスリート代表マリア・ソト(2008年オリンピック出場者ソフトボール選手)

昨年12月うちだされたオリンピック・アジェンダ2020にもとづき、野球・ソフトボールは、2020東京オリンピックの新たな8競技追加種目の候補のひとつとして考えられている。提案候補となれるのは、現在オリンピックにない競技で開催国だけでなく世界中の若者や観客を引き込むことのできる種目。

野球・ソフトボールは、若い人たちの参加数、野球場などインフラの整備もととのっており、メディア放送やファンのフォローといったすべての点で問題をクリアしている日本のトップスポーツであり、世界140カ国で6千5百万人を超える男女問わず多くの人たちが楽しんでいるスポーツである。

WBSCフラッカリ会長は、「これまでの日本や世界での野球の功績を示しながら、WBSCとわれわれの世界中のパートナーは今回のヒアリングで、野球とソフトボールが東京五輪にふさわしいかについて十分に説明できたことと願う。野球競技の復活はオリンピック・アジェンダ2020の精神に沿ったものであり、野球の付加価値、歴史的な価値を考慮していただければ、東京2020、オリンピックムーブメント、そしてわれわれのスポーツへの「ホームラン」となると思う。」と述べた。

 

東京2020種目追加検討会議のヒアリング終了後、フラッカリ会長と宇津木監督は2015JSA日本カップに出席した。オーストラリア、チャイニーズタイペイ、日本、アメリカ合衆国などの女子ソフトボール代表チームが大垣市に集結し対戦している。

2020東京オリンピックの追加種目提案は2015年9月30日までに発表される予定。

 

世界中で若者も女性も楽しめるスポーツ

東京オリンピック追加種目提案の発表にさきがけて、27回WBSC U-18ベースボールワールドカップ2015が8月28日から9月6日まで大阪で開催される。準決勝と決勝は1924年開場以来続く伝統的な聖地「甲子園」で行われる。

WBSC U-18に出場する12カ国の代表チームは、それぞれアフリカ、アジア、ヨーロッパ、オセアニア、さらには西半球の北・南・中央アメリカ、カリビア海諸国など世界から選出されたナショナルチームである。

2013年に開催されたWBSC U-18ベースボールワールドカップでは、放送リーチ(視聴可能世帯数)1億4千4百万世帯、オンライン・モーバイルのリーチ(視聴可能数)は2千万回と考えられている。

第11回 WBSC 世界女子ジュニア選手権2015

8月9日から15日までアメリカ合衆国オクラホマシティのASA Hall of Fame スタジアムにて開催中。アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、チャイニーズタイペイ、コロンビア、チェコ、イギリス、イタリア、日本、メキシコ、ニュージーランド、プエルトリコ、アメリカ合衆国の女子ソフトボールU-19のナショナルチームが競いあう。

第三回 WBSC U-12ベースボールワールドカップ015 –

2020東京オリンピック委員会のヒアリング前日に閉幕したこの大会は、ほかのスポーツでも存在しない唯一の12歳以下の公式世界選手権である。

WBSC U-12W杯の決勝戦は8月2日の台南市立球場の1万1千枚のチケットが売り切れ、決勝戦を中継したウェブ放送では15万回以上のオンライン視聴記録を樹立した。

台湾に集結した12カ国の出場チームは、日本(世界ランク1位)、アメリカ合衆国(世界2位・大会優勝)、キューバ(3位)、チャイニーズタイペイ(アジア優勝・世界4位)、韓国(世界8位)、ベネズエラ(世界10位)、メキシコ(世界12位)、オーストラリア(世界14位)、ブラジル(世界15位)、ニカラグア(アメリカ大陸チャンピオン・世界16位)、フランス(世界28位)、ロシア(ヨーロッパ優勝・世界32位)である。

 

WBSC 2015 U-12の公式マスコットはスヌーピーと仲間たちだった。

11月にはWBSCの公式大イベントである国際野球大会である、プレミア12が開幕する。男子プロ代表チームが競い合う大会で、WBSC世界ランキングのトップ12カ国が集結する。今回初となる 2015 WBSC Premier12準決勝と決勝は東京ドームで開催。2019年プレミア12はおそらくオリンピック予選となる可能性が高く、プレミア12がさらに2020東京オリンピックをさらに盛り上げるだろう。

世界的なレベルでの野球競技を統括するWBSCは、現在各国のプロリーグをはじめとする野球連盟や協会など、141カ国の会員数212から構成されている。

2013年ブエノスアイレスで開催されたIOC総会では、2020年・2024年のオリンピックへの選出投票が行われたが、野球ソフトボールはレスリングに次ぐ2位におわり、残留できなかった。

2020東京オリンピックの競技に復活できるかどうかの最終決定は2016年8月にリオデジャネイロで行われる第129回IOC総会で決定される。