アテネ2004 アメリカがオリンピックソフトボールで3大会連続金メダル獲得
23/08/2020 1 記事を読む目安時間

アテネ2004 アメリカがオリンピックソフトボールで3大会連続金メダル獲得

アメリカは9試合無敗、アテネオリンピックで51得点1失点という驚異の成績で勝ち進んだ。アメリカはここまで出場した3大会全てで金メダルを獲得した。

2004年8月23日、アメリカとオーストラリアはオリンピックソフトボール決勝で3度目の対決となった。この決勝はアテネのヘリニコ・オリンピックコンプレックスにあるソフトボール球場で行われた。当時ソフトボール最強チームと評判のアメリカチームはオリンピック3個目の金メダルを狙う。オーストラリアはオリンピックソフトボール決勝初進出だった。

予選リーグでは中国との戦いで日本の上野由岐子がオリンピックソフトボール初のパーフェクトゲームを成し遂げたが、この大会の目玉はアメリカの投手陣のきらめく活躍だった。自身も3個目の金メダルを狙うベテランのLisa FernandezとLori Harriganはオリンピックデビューとなる21才のキャット・オスターマンや24才の Jennie Finchとともに合わせて開幕から54.2イニングを無失点で抑えた。フェルナンデスは決勝6回表オーストラリアのステーシー・ポーターがサンドラ・アレンを生還させて1失点をつけたが、これが今大会最後の1点だった。

アメリカのラインナップも圧巻だった。アメリカの6打者は今大会上位10位内に入った。中でもフェルナンデスは打率.545で首位。クリスタル・ブストスは当時もっとも恐れられていた打者で、9試合5本塁打、10打点、9点で3つの部門で首位のについた。チームとしてもアメリカは9本塁打、46打点、平均打率 .343をマークした。

アテネ2004は3度目のソフトボールオリンピック大会。オーストラリア、カナダ、中国、ギリシャ、イタリア、日本、チャイニーズタイペイ、アメリカが出場した。オリンピックソフトボールで初出場だったのは開催国のギリシャだけだった。

アメリカは全勝無失点でプレーオフに進んだ。2位のオーストラリアは2位、3位日本、4位中国4もプレーオフ進出を決めた。

2個の金メダルを記録している王者アメリカは準決勝でオーストラリアに勝利し決勝行きを決めた。日本は8イニングの末中国に勝利しメダル獲得を確定した。そして第二準決勝でオーストラリアは日本を3対0で制し、敗者復活で初のオリンピック決勝に臨んだ。

決勝にはIOCのジャック・ロゲ会長も観戦し、4219人の観衆が3回目を迎えるオリンピックソフトボール決勝の証人となった。

オーストラリアの先発ターニャ・ハーディングは2.1イニングを投球するが、ステイシー・ヌーブマンの本塁打やブストスの2本塁打を含む7被安打5失点で降板した。この試合で完投したフェルナンデスは5点差を守り切り、ポーターから二死、ツーストライクでポーターから2点タイムリーだけを奪われた。

この大会で日本は銅メダル、その後を中国、カナダ、チャイニーズタイペイ、ギリシャと続いた。

このアメリカの圧倒的なパフォーマンスのおかげで、大会終了後わずか8日目に発売された月刊雑誌「スポーツ・イラストレーテッド」の表紙に、「これが本当のドリームチームだ」という見出しとともに2004アテネオリンピックのソフトボールチームが掲載された。