連盟特集 ザンビア野球ソフトボール協会が国際支援とベースボール5で発展
30/04/2020 1 記事を読む目安時間

連盟特集 ザンビア野球ソフトボール協会が国際支援とベースボール5で発展

ソフトボールは1970年代にザンビアのカッパーベルト州に最初に広が理、野球は1980年代にキューバ医師団によって紹介された。ザンビアでの競技活動は2019年初めWBSCがベースボール5が導入する前から始まった。

用具不足や都市間の距離が離れすぎていること、球場不足などからザンビアでの野球とソフトボールはなかなか発展しなかった。

ザンビアでのベースボール5導入という協力な手段を得て、ザンビア野球ソフトボール協会(ZABSA)は新たに生まれ変わった。

「公立小学校にもこの競技を導入する準備ができていますが、現在はCOVID-19 の非常事態で全てが中断しています。」とZABSA理事会の無任所会員Kenny Matishiは語った。

ベースボール5は2019年2月にザンビアで紹介された。ZABSAが開いたWBSCのコーチセミナーにはコーチ30名が参加した。

Matishi氏は野球ソフトボールのアーバン型新競技ベースボールの可能性をすぐに理解したという。

「野球とソフトボールを学ぶのは時間がかかります。野球を怖がる子供さえいるのです。ベースボール5は教えるのも簡単だし、1日で子供たちは覚えてしまいます。」

これまでの発展活動内容

  • 2019年7月27日 ZABSAがWBSCアフリカ発展振興プロジェクトの第一段階のセミナーを行う
  • 2019年9月 ZABSAが世界大学スポーツデーにちなみ、2大学のチームが対抗するベースボール5の試合を行う
  • 2020年3月14日  ZABSAが7球団100名が参加する初のユース大会を開催。

アメリカ大使館からのボランティアCraig Adkins氏の協力で、ZABSはベースボール5の可能性について説明するビデオが完成した。

ZABSAは前任のGeoffrey Yungana会長からChabi Chondoka氏が新会長に就任し、2014年から活発に活動が始まった。

「これまでザンビアでは2度野球とソフトボールが消えたことがあります。」とChondoka会長は語った。

ZABSAの初代会長はRaymond Pitch氏だった。

ザンビアは南アフリカの中央に位置し、北はコンゴ共和国、北東はタンザニア、南東はモザンビーク、南はボツワナ、西はアンゴラと国境を接している。フランス、スイス、オーストリア、ハンガリーを合わせたほどの大きさで表面積は75万キロ平方メートル、南中央アフリカの亜熱帯であるが、海面平均1300メートルの高地にあるため「クーラーのついた国」というニックネームもつけられている。

1980年代、ザンビアのソフトボール代表チームが編成された。この期間、ザンビアは野球競技も始めた。この競技は国内の病院に派遣されていたキューバの医師団らによってもたらされた。

この国は1964年に独立して、Kenneth Kaundaが初代大統領に就いた。 Kaunda大統領はソフトボールがザンビアの鉱山にいる外国人の間で人気があることを知った。ソフトボールはカッパーベルト州で人気のスポーツになった。

野球はソフトボールほどザンビアでは発展しなかった。その主な理由は競技場の不足である。日本の国際協力機構(JICA)から派遣されたボランティアが東部の高校で野球を導入した。

しかし、1990年代半ば、野球とソフトボールは、国内唯一のソフトボールリーグが崩壊し、国内競技から消失してしまう。

1997年、Yungana氏はルサカの大学に通う傍ら野球を復活させる。Chondoka氏もKabweの大学に通いながら同様に尽力した。1999年ザンビアはジンバブエの野球大会に出場した。

2008年、Chondokaはメジャーリーグベースボール(MLB)の協力を得て野球・ソフトボール施設を建設を実現した。これはザンビアが2011年のオールアフリカゲームズのルサカ開催を資金問題で棄権した時にはすでにこの建設場所は決定していた。

2016年、アメリカ人のMcCurdy夫妻がルサカで野球を教えいてることをMatishiは耳にした。

「子供達に競技の面白さを教えようとしていただけでした。しかし、現地の言葉がよくわからずコミュニケーションに苦労していたようでうです。」とMatishi氏は振り返った。

Matishi氏はこの二人のアメリカ人ボランテイアに通訳として加わった。

「 McCurdy氏は用具も多く提供してくれました。彼やザンビア在住や訪問するアメリカ人たちがコーチをしてくれました。」

ZABSAはまたアメリカのテキサスにある団体Family Legacyからも支援を受けた。この団体は「ルサカの孤児や脆弱な子供たちの置かれているつらい現実を前向きに変えるためのミッションを追求し」、Family Legacy はその活動の一環にベースボール5を加えた。

ザンビアはアフリカの中でも野球とソフトボールの人気が一番高いわけではなく、ルサカでも多くの子供たちはサッカーやクリケットで育つが、野球やソフトボールが広がり始めたり、ベースボール5の競技が行われてプレーボールの声が上がれば、その楽しさに惹きつけられる。

ZABSAは、WBSC発展支援プログラムの助成金やベースボール5のユースオリンピック2022(セネガル)参加も視野に入れ数多くのすばらい活動を展開しており、ザンビアでの野球・ソフトボールは今後の大きな発展が期待されている。