Po Chun Liu　ソフトボールを通じて夢と希望を育む

Po Chun Liuは多くの初記録を打ち立てた女性だ。

台湾初の女性野球審判員であるだけでなく、WBSCの推薦によりIOC「女性とスポーツ・ワールド・トロフィー」を受賞した初の野球／ソフトボール選手でもある。

彼女はまた、3年前にTSFA（Taiwan Sport Forward Association）という非政府組織を設立し、恵まれない環境にある少女たち（その多くは先住民族であったり、家庭内暴力や虐待の女性被害者など）を支援している。

Liuは新しいイニシアチブの一環として16人の少女たちの希望と夢を叶えるために奔走し、ソフトボールを通じて彼女たちに安全な学びの場を与え、成長させ、コミュニティの重要な一員であることを実感させた。

「WBSCには、スポーツにおける女性の活躍を推進していただき、感謝しています。私は台湾初の女性野球審判員になるチャンスを得ました。WBSCはいつも私に講習会やクリニックに参加するよう勧めてくれ、IOC世界女性賞の受賞を推薦してくれたことは、とても光栄なことでした」

「スポーツはインスピレーションを与えてくれ、人として成長するモチベーションになります」

16人の少女たちに提供された支援には、奨学金、住居、経済的援助が含まれる。また、トレーニング中に学業に追いつくためのチューターも用意された。

多くの代表チーム・プログラムにとって3年間は育成としては短い期間だが、16人の少女たちはその3年間で優勝チームになるまでに成長を遂げた。

U-15アジアカップで、彼女たちは初めてチャイニーズ・タイペイを代表し、世界第2位の日本を3-2で破り、東京で開催されるWBSC U-15女子ソフトボールワールドカップへの出場権を獲得した。

「一生懸命勉強し、成績が良かったことがフィールド外での自信につながったようです。私は監督にも、彼女らがフィールドの外で自信を持てば、フィールドの上でも自信を持てるようになると言いました」とLiuは言った。「3年後に彼女たちがU-15アジアカップで優勝し、日本の東京で開催されたワールドカップでプレーする姿は、まるで奇跡のようでした」

彼女たちはまた、11月26日に台湾スポーツ前進協会（TSFA）、WBSC、中華台北ソフトボール協会（CTSA）が共同で開催した「2023年ユース女子アスリートの怪我予防と自己保護ワークショップ」にも参加した。

TFSAの創設者であるLiuは、イベントのホスト役を務めた。

また、台湾の野球・ソフトボール選手、マレーシアの野球選手3名、コーチも参加し、スポーツ傷害についてとその予防、空手とボクシングを使ったパーソナル・ディフェンス、スポーツにおける男女平等と身体の境界線について学んだ。

中国オリンピック委員会、マレーシア野球ソフトボール協会、在台湾アメリカ研究所（アメリカ領事館）、台湾教育省も特別ゲストとして出席した。

チャイニーズ・タイペイが東京で開催された12チームによる大会で見事4位に入賞した後、 LiuはWBSC U-15女子ワールドカップはチームにとって大きなことの始まりに過ぎないと語った。

「このプロジェクトはどんどん大きくなっていて、今、私たちの協会は台湾の他の3校を後援しています。より多くの女の子にプレーする意欲を与えるようなロールモデルになるために、彼女たちともっと多くのことをしたいのです」と彼女は言った。

 Liuは、この少女たち全員に普通のアスリートとしてだけでなく、将来のオリンピック選手としてより良い未来を思い描き、そして彼女たちが現在の希望や夢を超えて、さらに上を目指せると信じている。

「彼女たちは英語のクラスも始めたので、もっと世界が広がって、家族を助けることもできるでしょう。ソフトボールは、彼女たちが勉強を続け、また世界を広げるのに役立ちます」とLiuは言った。

「台湾から来た多くのジャーナリストや友人が、このチームは違って見えると言っていました。彼女たちは試合を楽しんでいるように見えたし、自信に満ちていました。恵まれない家庭に生まれたようには見えず、自分たちに誇りを持っているように見えました」

「これは彼女たちが世界に出る最初の一歩となるでしょう。私たちみんなの目標はLA28オリンピック出場です」と結んだ。