北京2008オリンピック 12年前の今日、上野が日本のソフトボール金メダル獲得に貢献
21/08/2020 1 記事を読む目安時間

北京2008オリンピック 12年前の今日、上野が日本のソフトボール金メダル獲得に貢献

2008年8月21日、日本のスーパースター投手上野由岐子が投球し、優勝候補のアメリカを破って初のオリンピック金メダルを獲得した。

ちょうど12年前の今日、日本の女子ソフトボール代表チームは北京2008オリンピック決勝でアメリカに3対1で勝利し、史上初のオリンピック金メダルを獲得した。上野由岐子はプレーオフでモンスター級のパフォーマンスとなる2日間28イニング投球を果たし、日本を金メダル獲得に導いた。

オリンピックでの最後のソフトボール大会となったこの北京2008には、オーストラリア、カナダ、中国、日本、オランダ、チャイニーズタイペイ、ベネズエラ、アメリカの8チームが出場した。

ベネズエラは、オリンピック初出場だけでなく、現在WBSCアスリート委員会の共同委員長を務めるベネズエラ代表のマリア・ソートがオリンピック開会式でソフトボール選手初の旗手を務めるという歴史的快挙も果たした。

予選ラウンドはアメリカが7勝無敗で制した。2位日本(6勝1敗)、3位オーストラリア(5勝2敗)、4位カナダ(3勝4敗)がプレーオフに進出、残りはチャイニーズタイペイ、中国、ベネズエラ、オランダと順位が続いた。

8月15日にはモニカ・アボットがオランダを相手に5回8対0で完全試合を果たした。これはオリンピック史上2度目の完全試合(アボットの場合は5イニング完全試合)。最初に完全試合を果たしたのは2004年アテネオリンピックの上野由岐子で、21打者を倒した。

アメリカと日本は8月20日に決勝進出をかけてプレーオフ初戦で対決。アメリカは9イニング延長の長い試合で、9回表に強打者Crystl Bustosがサヨナラ3点本塁打を放ち4対1で勝利した。日本の上野は完投、6被安打、4失点、8奪三振。

この試合の後、オーストラリアはカナダに5対3で勝利し、第二準決勝で日本と戦う。そして上野は日本ソフトボール史を塗り替える始める。朝の試合で9イニングを投げた後、右投げの上野はさらに午後の試合でも登板しさらに12イニングを投球。4対3でオーストラリアに勝利した日本は敗者復活で決勝への進出を果たした。この試合上野は7被安打、2失点、2四球、7奪三振。

金メダル決定戦は8月21日に行われた。前日21イニングを投球した上野が決勝でも再びサークルに立った。そしてまたここでも上野は光る投球を披露する。7イニング投球で、上野は4回裏でBustosからソロ本塁打を浴びて1失点、4奪三振をマークした。日本のセンター山田恵里が4回表キャット・オスターマンから本塁打を放った。

決勝戦で敗れたアメリカは、オリンピックでのアメリカの22連勝がストップした。アメリカが最後の敗れたのは2000年9月21日シドニーオリンピックの予選ラウンドでオーストラリアに敗れて以来。

上野は2日間で413球を投球し、プレーオフ3試合28イニング完投した。

日本はシドニーでは銀、アテネでは銅をとり、この大会で念願の初の金メダルを獲得した。オリンピック最初の3大会で金メダルをとっていたアメリカは今回が初めての銀メダル。オーストラリアは4大会連続銅メダル。