WBSC U-18 男子ソフトボールワールドカップ in ニュージーランド開幕まであと15日! 大会プレビュー
世界最高峰のジュニアトーナメント・WBSC U-18 男子ソフトボールワールドカップ開催まであと15日に迫った。5大陸から集まるユース強豪12チームがパーマストンノースに集まり、2月22日から3月1日まで世界一の座を巡りぶつかり合う。
グループAは、世界ランク上位5チームのうち2位アルゼンチン、4位カナダ、5位オーストラリアの3チームと、さらに7位チェコ、10位南アフリカ、17位シンガポール。この6チーム中5チームがWBSC男子ソフトボール世界ランキング10位圏内だ。
トップランクの日本とニュージーランドはグループBで、6位アメリカ、8位メキシコ、11位デンマーク、21位グアテマラと戦う。
オープニングラウンド5日間終了後、各グループの上位3チームがスーパーラウンドに進む。スーパーラウンドの上位2チームが3月1日の決勝で王者を決め、3位・4位チームが3位決定戦を行う。
これまでの成績とプレビュー
グループA
これまでのジュニア世界男子ソフトボール選手権大会(JMSWC) で優勝歴がある5カ国中3カ国がグループAだ。最多優勝はオーストラリア、続いてアルゼンチンの2回、さらに1993年に優勝したカナダ。
アルゼンチン
- JMSWC出場回数: 11回
- 最高順位: 1位 (2012年と2014年)
- 2018年大会最終順位: 5位
- 世界ランキング: 2位
- JMSWCで2012パラナ(ホスト)と2014ミッドランド(アメリカ)で2連覇したのがアルゼンチンの自国最高成績。その3年後同じチームの主要メンバーたちがWBSC男子ソフトボール選手権2019で活躍し優勝している。
- 2018JMSWCではアルゼンチンは4勝2敗のグループA3位でプレーオフに進んだ。アルゼンチンはアメリカに勝利したが、カナダに敗れ5位となった。
- 2019年にシニアトップのソフトボール大会とリマで開催されたパンアメリカン競技大会で優勝を収めたアルゼンチンは首位日本とわずか6点差で世界ランキング2位に浮上した。このパーマストンノース大会での結果次第ではランキング首位に上る可能性もある。
カナダ
- JMSWC出場回数: 12回
- 最高順位: 1位 (1993年)
- 2018年大会最終順位: 4位
- 世界ランキング: 4位
- カナダは男子ソフトボールユース大会には12回の出場歴をもつ。第一回1981年エドモントン大会など自国でも7回開催しているが、まだ自国での優勝は果たせていない。
- 1993年ニュージーランドで行われたJMSWCでカナダは優勝した。
- グアテマラで行われたパンアメリカン選手権大会の決勝ではカナダはメキシコを4勝1敗で下し優勝した。プリンスアルバートの選手権大会から陣頭をとるヘッドコーチのJeff Ellsworthはがカナダを2連覇に導いた。
オーストラリア
- JMSWC出場回数: 9回
- 最高順位: 1位 (1997年、 2001年、2005年、 2008年、2018年)
- 2018年大会最終順位: 5位
- 世界ランキング: 2位
- オーストラリアは最多優勝を誇る。1997年から2008年まで4連覇を記録し、さらに2018年の大会で5度目の優勝に輝いた。
- JMSWCでのこれまでのオーストラリア勝敗成績は通算77章19敗で、勝率80.2 %。
- プリンスアルバート2018の大会ではオーストラリアはオープニングラウンド最終日に日本に3対2で敗け唯一の黒星をつけたが、決勝で6対1で破り優勝した。右投げ Layton Reidが完投でノーヒットを記録した。
チェコ
- JMSWC出場回数: 8回
- 最高順位: 7位 (2016年と2018年)
- 2018年大会最終順位: 7位
- 世界ランキング: 7位
- チェコは初のヨーロッパチームとして1997年にJMSWCデビューし10位に終わった。
- チェコは、イスラエルのゲゼルで行われたヨーロオパ予選ではダブルラウンドロビンの1次ステージを無敗で通過し、パーマストンノース大会への出場を決めた。
- ヨーロッパ代表のチェコは直近のJMSWCではどちらも、自国最高記録の7位に終わっている。
南アフリカ
- JMSWC出場回数: 4回
- 最高順位: 6位 (1997年)
- 2018年大会最終順位: 10位
- 世界ランキング: 10位
- 南アフリカの最高記録は1997年カナダのセント・ジョーンズでデビューした年で6位に入った。これまでまだJMSWCでプレーオフに進んだことはない。
- 南アフリカはU-18男子ソフトボールワールドカップに出場する唯一のアフリカチーム。ナイジェリアとの3試合シリーズで勝利してパーマストンノース行きを決めた。
- 南アフリカは2016年ミッドランド、2018年プリンスアルバートに続き3回連続出場となる。
シンガポール
- JMSWC出場回数: 2回
- 最高順位: 10位 (2014年)
- 2018年大会最終順位: なし
- 世界ランキング: 17位
- シンガポールは6チーム出場のアジアカップ準決勝でインドを8対1で破りパーマストンノース出場権を獲得した。シンガポールのワールドカップ出場は6年ぶり。最後に出場したのは2014年カナダ・ホワイトハウスでの大会だった。
- JMSWCに出場した2大会(パラナ2012とミッドランド2016)でシンガポールは14試合中1試合で勝利。2012年の大会でデンマークに3対1で勝利した。
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グループB
グループBの強豪は世界首位の日本と大会3度目の優勝を狙う開催国ニュージーランドの2チームだ。アメリカとメキシコもスーパーラウンド進出候補。一方デンマークとグアテマラも初のスーパーラウンド進出を狙う。
日本
- JMSWC出場回数: 12回
- 最高順位: 1位 (1981年と2016年)
- 2018年大会最終順位: 2位
- 世界ランキング: 1位
- 日本はランキング王者になって最初の大会となる。日本はプラハの世界男子ソフトボール選手権大会で2位、U-17 アジア選手権大会で優勝し、1月に発表されたWBSC男子ソフトボール世界ランキング最新版で日本は首位に立った。
- アジア王者の日本は直近JMSWC7大会で5回決勝に残ったが、優勝したのは2016年ミッドランド大会のみ。また第一回エドモントン大会でも優勝している。日本のチームは第一回からJMSWC全てに出場している3チームのうちの一つ。
- 日本はJMSWCに12回出場した。
ニュージーランド
- JMSWC出場回数: 11回
- 最高順位: 1位 (1985年と1089年)
- 2018年大会最終順位: 5位
- 世界ランキング: 3位
- ニュージーランドはこれまで1993年オークランドでも開催したが、ニュージーランドのジュニアチームはカナダに決勝で敗れた。
- ニュージーランドのジュニアチームはJMSWCの第一回大会の出場は逃したが、1985年ファルゴ大会と1989年サマーサイド大会と1980年代に2連勝した。それ以降ニュージーランドは4度の決勝(1993年、1997年、2014年、2016年)で敗れるなど優勝を果たしていない。
- 昨年プラハの世界男子ソフトボール選手権大会で残念ながら4位に終わり、ニュージーランドは世界ランキング開始以来初めて首位の座を譲った。
アメリカ
- JMSWC出場回数: 12回
- 最高順位: 2位 (1981年と1985年)
- 2018年大会最終順位: 8位
- 世界ランキング: 6位
- アメリカは1981年と1985年で決勝まで進んだが、それぞれ日本とニュージーランドに敗れた。その後JMSWCでメダルは獲得できていない。
- 昨年、アメリカはパンアメリカン選手権大会で5位に終わりU-18ワールドカップ進出を逃したが、ワイルドカードでの出場が決まった。
- アメリカはユース男子ソフトボール大会に第一回から全て出場している3カ国のうちの一つだ。
メキシコ
- JMSWC出場回数: 11回
- 最高順位: 3位 (1981年)
- 2018年大会最終順位: 6位
- 世界ランキング: 8位
- JMSWC第一回でメキシコは唯一メダルを獲得した。メキシコは勝ち残りトーナメントでカナダを下したが、第二準決勝でアメリカに敗れた。
- U-18男子ソフトボールワールドカップでメキシコは初めてニュージーランドで戦う。1993年オークランド大会は出場を逃した。メキシコがワールドカップに出場しなかったのはこの回だけ。
- 2018年プリンスアルバート大会ではメキシコはグループA4位でプレーオフに進んだが、プレーオフ最初の試合でチェコに4対2で敗れた。敗者復活戦でニュージーランドに8対0で負け6位に終わった。
デンマーク
- JMSWC出場回数: 6回
- 最高順位: 8位 (2012年)
- 2018年大会最終順位: 13位
- 世界ランキング: 11位
- デンマークはこれまで出場した6度のJMSWCで一度だけプレーオフ進出を果たしている。2012年アルゼンチンの大会でデンマークは2勝4敗の成績でプレーオフに進んだが、ノックアウトステージでカナダに8対0で敗れた。
- デンマークは2005年サマーサイドでJMSWCデビュー。それ以来6大会連続出場している。
- これまで出場した6大会でデンマークは6試合勝利した。
グアテマラ
- JMSWC出場回数: 1回
- 最高順位: 11位 (2018年)
- 2018年大会最終順位: 11位
- 世界ランキング: 21位
- グアテマラは自国で開催したパンアメリカン選手権大会4位に入り、WBSC U-18 ソフトボールワールドカップ出場を決めた。今回の出場は2018年初出場以来2回目。
- グアテマラは前大会では2勝6敗の11位で終わった。香港と南アフリカに勝利し、チーム打率 .154、3本塁打を出した。チーム投手成績は 4.45 ERA。
- グアテマラ代表チームは最近の男子世界選手権大会やパンアメリカン大陸に出場していないため、世界ランキング最新版では21位に順位を落とした。