世界野球ソフトボール連盟(WBSC)は、WBSC大会でハラスメントや虐待のない安全なスポーツ環境を確保するため、すべての関係者に向けた新しいセーフコール・ガイドラインを発表した。
この最新のガイドラインは、アスリートの権利と最善の利益を保護するために2021年に開始された#SafeCallキャンペーンの一環として発表された。同ガイドラインは、アスリート、オフィシャル、スタッフ、アスリートのスタッフなど、WBSC大会に関わるすべての人が何がハラスメントや虐待にあたるのか、また被害者や目撃した場合にどのように事件を報告すればよいのかを認識することを目的としている。
ガイドラインは5つの分野に分かれ、大会に関わるすべての人が安全な環境でたのしく働けるよう必要な資料や情報が得られるようになっている。
アスリート向けの#Safecallガイドラインは、英語に堪能でない若いアスリートにも、虐待やいじめが起こった場合のシステムやプロセスについて十分に学べるように13か国の言語で用意されている。このガイドラインは大会前に全チームに共有され会場にも掲示されるほか、WBSCインテグリティユニットがが大会中に全チームにワークショップを提供することも目標としている。
WBSCの役員およびスタッフのためのバージョンは2か国が用意されており、すべてのWBSC大会スタッフはすでに短いワークショップにも参加している。新しく導入されるホスティングマニュアルにも追加される予定だ。
監督、コーチ、メディカルスタッフを含むチーム関係者にも2カ国語のガイドラインが送られ、大会前の組織会議と大会中の説明会の両方でガイダンスが提示される。
その他ガイドラインには、WBSCの大会に参加するすべてのセーフガード・オフィサーに送られるものと、避けるべき行動、ハラスメントや虐待にあたるものやそれが発生しうる場所について概説したより一般的な文書の2つがある。これには、オンラインでの安全確保に関する情報も記載されている。
WBSCのインテグリティ委員会のアナ・イレーネ・デルガド委員長は 「今回の新たな#Safecallガイドラインの発表により、選手、コーチ、オフィシャル、そしてイベント会場のWBSCスタッフ全員が、虐待やハラスメントを防ぐために必要な情報を得られるようになります。これには、何が虐待にあたるかを認識し、事件を報告するためのプロトコルを知ることが含まれます」とコメントした。
「野球・ソフトボールファミリーは、特に2021年の#セーフコールガイドラインの導入以来大きな進歩を遂げてきましたが、この点に関しては常にやるべきことがあり、今後もセーフガードの重要性を推進していく所存です」
セーフコールガイドラインの全文はこちらで参照可能。