ベネズエラ・リーグ優勝のティアゴ・ダ・シルバ   侍ジャパンシリーズに向けて意気込みを語る
26/02/2024 1 記事を読む目安時間

ベネズエラ・リーグ優勝のティアゴ・ダ・シルバ 侍ジャパンシリーズに向けて意気込みを語る

2023-24年シーズンはラ・グアイラのブルペンの一角を担った右腕のダ・シルバ。ブラジルで育ち、イタリアの国籍を取得後イタリアで成長した彼は、イタリア代表として2度のヨーロッパ選手権優勝と2013年のワールド・ベースボールクラシック8強入りに貢献した。

右腕のティアゴ・ダ・シルバは多忙なシーズンを送った。メキシカン・ベースボール・リーグ(LMB)のドゥランゴ・ジェネラルズで投げ、サンマリノでイタリアン・ベースボール・リーグのプレーオフに出場し、ラ・グアイラ・ティブロネスではベネズエラのウインターリーグ優勝に貢献した。

「昨年はカラカス・レオネスのロースターにいました。優勝はしましたが、シーズン終盤はケガで出られなくなりました。なので今年は忘れられない年になりました。ベネズエラのファンはすごくて、みんな仲が良くてアドレナリンがたくさん出るんです。優勝した後、ラ・グアイラでパレードがありましたが、参加したファンの多さに感動しました。あらゆる年齢層の人たちが集まり少なくとも15万人はいたと思います。本当に素晴らしかったです」

どうやって休みなく野球をつづけられたのですか。

「イタリアのシーズンが終わってからベネズエラ・リーグが始まるまでの間、少し休めました。心も体もですが、特に腕は休息が必要ですから」

ダ・シルバは1985年ブラジル生まれ。15歳でヤクルトスワローズ・アカデミーに入学。日本プロ野球(NPB)の西武ライオンズと日本ハムファイターズのトライアウトを受けた。

「とても短い期間でしたが一番覚えているのは北海道の寒さです。街には雪が積もっていました」と振り返る。

ダ・シルバはイタリアで成長した。2部リーグでプレーした後、2008年にイタリア野球リーグのサンマリノでデビューした。結婚を機に国籍を取得し、2009年ワールドカップのイタリア代表に選出された。その後、リーグトップスターターの地位を確立する。

ティアゴは、3月6日と7日に大阪で開催される「カーネクスト侍ジャパンシリーズ 日本対欧州」に欧州代表として出場するイタリア人6選手のうちの1人だ。その他の選手は、マッテオ・ボッキ投手とルイス・ルーゴ投手、アルベルト・ミネオ捕手、アレックス・リディ内野手とリカルド・パオリーニ内野手。イタリアは第1回大会でも6人が選出された。その中には、投手コーチとして復帰した右腕アレッサンドロ・マエストリも含まれている。

ダ・シルバはリリーフに転向した。

「メキシコでは過去3年間、先発とリリーフとして起用されていました。ベネズエラ・リーグではブルペンから投げています。64試合だし、リリーフとしてほぼ毎日登板できるから気に入っています。また、1イニングずつ、より質の高い投球をチームに提供でできます。ベネズエラでは強い打者と対戦しています」

あなたのワインドアップを見ると、日本流のピッチングだとわかりますね。

「いろいろ混ざっていると思いますよ。ブラジルの野球は日本とのつながりが強いですね。私は15歳でヤクルトスワローズアカデミーに入学し、日本人指導者から投球術を学んだので、私のモーションには、多くの日本人投手のようにフレーミングも含まれています。アカデミーの後、私はキューバ人指導者のオルランド・サンタナに出会いました。彼はエル・ドゥケ・エルナンデスとホセ・コントレラスのビデオを見せてくれ、エル・ドゥケがワインドアップの時に膝を顔に近づけていたのがとても気に入りました」

この欧州チームでの経験をどう感じていますか?

「マルコ(・マッツィエリ)の下で再びプレーできるのは素晴らしいことです。2013年のワールドベースボールクラシックで彼とイタリアのために投げたことが、僕のキャリアのターニングポイントになりました。その後イタリアからメキシコ、ベネズエラに移籍しましたが、マルコと当時のイタリア代表に関わったすべての人に感謝しています」

「大阪でプレーし、侍ジャパンと対戦するのが楽しみです。ヨーロッパ選手権で対戦した多くの選手とはお互いによく知っているし、彼らと会えるのも嬉しいです」

侍ジャパンの打線に有効な球種は?

「彼らのバットの振り方からすると、最も効果的な球種は変化球かオフスピードでしょう。日本の打者は非常にフラットなスイングをします。北米や中南米では、もっとゴルフのような大きなスイングが見られると思います。シンカーや変化球が最も効果的な投球になるのではないでしょうか」

両試合で投げる準備はできていますか?

「もちろんです!マルコが望むなら、両日とも貢献する準備はできていますよ」