女子野球ワールドカップ・グループB開幕まであと20日   日本での女子野球の活躍が続く
24/08/2023 1 記事を読む目安時間

女子野球ワールドカップ・グループB開幕まであと20日   日本での女子野球の活躍が続く

2021年にプロリーグが廃止されたものの、世界No.1の女子野球プログラムを誇る日本は地元で大会が急増している。元女子野球ワールドカップの六角彩子氏とWBSC女子野球委員会の山田浩子委員長が解説する。

カーネクストpresents第9回WBSC女子野球ワールドカップ2023 グループB(三次市)の開催まであと20日と迫り、WBSCは女子野球が近年さまざまな困難に直面しながらも力強く前進し続けている同大会開催国・日本の様子を紹介する。

世界No.1の野球チームを誇る日本は、2012年に世界ランキングが導入されて以来、常にトップに君臨している。9月13日から17日にかけて開催される第9回女子野球ワールドカップ2023-グループBで、日本は有力な優勝候補だ。

その背景には、2009年に女子プロ野球リーグとして誕生した日本女子野球リーグがある。このリーグが2021年に廃止されたとき、多くの人が日本の女子野球の発展に大きな打撃を与えると懸念した。

しかし、女子野球ワールドカップで4度優勝し、第1回Baseball5ワールドカップで銀メダルを獲得した六角彩子は、特に大学レベルでは逆の結果になっていると説明する。

「(大学レベルの)チーム数は8から2023年には13に増えました」と六角は言う。高校レベルでも活動は盛んだ。50以上のチームが活動しており、今春の東京ドームでの決勝には46チームが出場した。

「夏の決勝は甲子園で行われ、今年は59チームが参加しました」と六角は付け加えた。

一方、愛媛県松山市では10月7日から11日まで、坊っちゃんスタジアムとマドンナスタジアムで女子野球日本選手権が開催される。

「この大会には28チームが参加します」とWBSC女子野球委員会の山田浩子委員長は説明する。「クラブ選手権の上位8チームと地域リーグで選ばれた6チームが、大学選手権の上位6チーム、高校選手権の上位8チームと競い合います」

このような大きなうねりの中で、六角氏は日本の女子野球の将来について非常に楽観的である。「10年前、高校には5つのチームしかなく、野球をする女子のほとんどは男子チームと一緒に練習していました。高校野球は男子だけだったので、彼女たちは試合に出ることができなかったのです。今は59チームあります。とはいえ、まだ改善すべき点はあります。一番の問題は、高校卒業後の進路です。野球をやりたい女の子は、まだ選択肢が少ないのです」

日本野球連盟の下部組織である日本女子野球連盟(WBFJ)は、NPB球団を巻き込んだ野心的な計画を持っている。目標は、健全で持続可能な新しいプロリーグを立ち上げることであり、NPBの各クラブが女子部門を持つことである。

六角自身も西武ライオンズでプレーしている。全日本女子硬式クラブ選手権の決勝では東京読売ジャイアンツに敗れた。阪神タイガースも、女子チームを持つもうひとつのNPB球団である。

ジャイアンツの女子チームは2023年に初参戦したが、このクラブ選手権は18シーズン目を迎えた。WBFJのもとで活動しているチームは102あり、日本では23,000人の選手が活動している。

「企業チームは10チームあって選手たちはセミプロですが、それ以外はアマチュアです」

野球、Baseball5、ソフトボールの選手として活躍し、WBSCアンバサダーでもある六角氏は、男子野球と女子ソフトボールで日本がオリンピック金メダルを獲得したこともあり、成長期の選手には多くの選択肢があると言う。

「兄が野球をやっていたので野球をやりたかったのですが、ソフトボールをやってみたら好きになりました。ダイヤモンドスポーツは全部好きです」

六角が9月13日から17日まで開催される第9回 WBSC女子野球ワールドカップ・グループBには出場しない。六角は「日本にはもっといい選手がたくさんいると思います 」と結んだ。