WBSC女子ソフトボールワールドカップは、カナダ、日本、イタリア、フィリピンがグループCのトップ4に入った。この4チームが2024年のWBSC女子ソフトボールワールドカップ決勝大会への切符2枚をかけて水曜日のプレーオフに臨む。
イタリア・フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州のブットリオとカスティオン・ディ・ストラーダで開催中のWBSC女子ソフトボールワールドカップ・グループCの4日目は、オープニング・ラウンドの最後を飾るにふさわしいドラマチックな幕切れとなった。
火曜日のオープニング・ラウンド最終日は、天候の乱れで始まり、空に晴れ間が広がったのは昼過ぎだった。当初、オープニング・ラウンド最終日はカスティオンス・ディ・ストラーダで行われる予定だったが、天候の遅れにより、火曜日はブットリオが使用され、オープニング・ラウンドの最後の4試合が2つの会場で同時に行われた。

今日の1戦目でカナダと日本がそれぞれニュージーランドとベネズエラに勝利した後、日本はイタリアを下し、明日のプレーオフに向けたトップ3入りを決めた。フィリピンはオープニング・ラウンドの最終戦でニュージーランドとイタリアを下し、世界ランキング26位が劇的なベスト4進出を決めた。
月曜日は劇的な2試合が繰り広げられたが、雷雨にも見舞われイタリア対フィリピンの試合は火曜日に持ち越された。火曜日の夕方に再開された両チームの試合では、フィリピンはイタリアに劇的なサヨナラ勝利を果たし、見事4位でプレーオフ進出を決めた。
4日目結果 | ||||
ニュージーランド対カナダ | ブットリオ | 0-4 | ボックススコア | ストリーミング配信なし |
ベネズエラ対日本 | カスティオン・ディ・ストラーダ | 0-7 | ボックススコア | ハイライト |
フィリピン対ニュージーランド | ブットリオ | 5-3 | ボックススコア | ストリーミング配信なし |
日本対イタリア | カスティオン・ディ・ストラーダ | 3-0 | ボックススコア | ハイライト |
イタリア対フィリピン* | カスティオン・ディ・ストラーダ | 5-6 | ボックススコア | ハイライト |
* イタリア対フィリピン戦は20時45分に開始。試合は4回裏1-1、2アウトランナー1塁の場面から。
イタリアは、日本以外のすべてのチームに勝っており、フィリピンに勝っていればグループリーグを首位で通過していた。水曜日の3位対4位戦のプレーオフでフィリピンと再対決する。
カナダと日本は1位対2位の決勝を戦い、ニュージーランドとベネズエラは5位と6位で明日の5-6位決定戦を戦う。
イタリアがオープニング・ラウンド最終戦のフィリピン戦に勝っていれば、ベネズエラは4位で2024年大会の決勝大会進出を決めていた。
今日の写真

- 大会順位
- 3日目のレビュー: イタリアとフィリピンは天候不良のため順延。カナダ、ニュージーランド、ベネズエラが重要な勝利
- 2日目のレビュー: イタリアがカナダを下し、グループCの首位
- 1日目レビュー: 初日は日本、カナダ、イタリアが勝利
- イタリアのカスティオン・ディ・ストラーダとブットリオで開催されるグループCでは、世界ランキング2位でオリンピック王者の日本、同5位のカナダ、同8位のイタリア、同26位のフィリピン、同29位のニュージーランドが、7月22日から26日にかけて対戦する。グループC プレビュー
- グループCのヘッドコーチが意気込みを語る
- 12人の注目選手
- 数字で見るソフトボールワールドカップ
- WBSCの大会で初めて2ステージ制が採用
- 第17回WBSC女子ソフトボールワールドカップ決勝大会は2024年7月にイタリアで開催
- 写真
- GameTime.Sportでライブ観戦

イタリア対フィリピン(カスティオン)
昨夜の雷雨で中断されたこの試合は、火曜日20時45分にオープニング・ラウンドの最終戦として再開された。
試合は4回裏、1-1、フィリピンの2アウト、ランナー1塁から再開。昨夜の試合は拮抗していたが、火曜日の試合は得点を奪い合うドラマチックな展開となった。
5回表、マッケンジー・バーバラが左中間を抜ける二塁打を放ち、ラウラ・ヴィーニャとエリカ・ピアンカステッリが得点。アニータ・バルトリも、アンドレア・フィラーがセンターへのタイムリーで生還し、イタリアは3点を入れた。
5回裏、フィリピンの打線も伸びイタリアのディフェンスの穴を狙い始める。2死からニコール・ハムードが右中間へ痛烈なヒットを放ち、フランチェスカ・アルトモンテとメアリー・マグアドが生還して2点を返す。
4-3でフィリピンが1点を追う展開で、イタリアはアレクシア・ラカテナに代わってカッチャマーニがサークルに入る。しかし、フィリピンの打線は好調で、アラザ・タリシックがハムードと同じ右中間にヒットを放ち、ハムードが二塁からホームに生還、4-4の同点に追いついた。ラカテナからアリス・ニコリーニに投手交代。
6回表、イタリアは再びランナーを出して得点機を作る。ピアンカステッリの左中間への犠飛で、ジュリア・クーツォヤノプロスが三塁から生還し、5-4でイタリアが再びリードした。
6回裏、クリスティ・ロアが打ち上げたフライを二塁にいたフィラーがダイビングキャッチ。イタリアが華麗な守備を披露した。
7回裏、しかし今度はイタリアの守備が失敗。一塁手のエリサ・チェチェッティがこぼしたタリシクのフライを、フィラーが送球を一塁か二塁に迷い、結局一塁へ送球下が、その球を今度はチェケッティが落としてしまった。
投手をニコリーニに代えてクリスティーナ・トニオーリを投入するが、トリオーリがすぐに満塁の危機に。フィリピンのスターバッターに声援が送られる中、ガブリエルのピッチャー返しをトニオーリ腰をかがめて拾い上げ余裕の動作でホームに送球するが、捕手のマルタ・ガスパロットが高い送球を捕球できずハムードが生還に成功した。フィリピンが6-5でサヨナラ勝利となり、水曜日のプレーオフ進出が決まった瞬間だった。
フィリピンチームは歓声と悲鳴に包まれ、イタリアは落胆して頭を下げた。この日フィリピンは素晴らしいパフォーマンスで連勝し、プレーオフ進出を決めた。
日本対イタリア(カスティオン)
オリンピック金メダルの日本が、無敗のイタリアと対戦。日本は昨日のカナダによる惜敗から見事に立ち直りベネズエラを下した。日本が勝てば、カナダ、イタリア、日本が上位2位に決定するが、イタリアが勝った場合はイタリアが首位通過で明日のプレーオフに1位で臨み、日本はカナダに次ぐ3位で進むことになる。
2回表、走者一、三塁で、日本の切石結女が二盗を決め、塚本蛍が三塁からホームインし先制した。
3回表にも川畑瞳のレフトへの犠牲フライで中川彩音が得点し2-0。
フィリピン対ニュージーランド(ブットリオ)
この試合でニュージーランドが勝てば4位でのプレーオフ進出が決まるが、もしフィリピンがこの試合と次のイタリア戦を破ると、ニュージーランド、ベネズエラとともに悲願の4位入りが決まる。
1回、ニコル・ハムードが右中間を破る豪快な2ランホームランを放ち、フィリピンが2-0と先制するが、その裏、ニュージーランドがすぐさま反撃し、満塁でレベッカ・ブロムヘッドがレフトへのタイムリーを放ち、ミケイラ・ウェラヒコとブルック・ホワイトマンが得点し、2-2と同点にした。
3回表、アンジェウ・ガブリエルがレフト線にタイムリーを放ち、二塁からニコール・ハムード、一塁からエルシィ・デル・トーレがそれぞれホームに生還してフィリピンは2点を返す。ガブリエルは三塁に飛び込んだがニュージーランドの好守でアウトとなるが、ガブリエルはよろめきながらも笑顔で立ち上がった。フィリピンが4-2で再びリード。
4回裏、2死満塁でレベッカ・ブロムヘッドが12球まで粘り四球押し出しで4-3となり、ニュージーランドは1点差に追い上げた。ブロムヘッドがファウルボールを連発する中、パーマーも笑顔を浮かべていた。結局、ブロムヘッドは四球で出塁するも、次の打者シャイア・ヘイルが三振に倒れ、3アウトに終わった。
7回表、ガブリエルが三塁ヘイルの右横を抜ける打球を放ち、左翼のネリッサ・マクドウェルが本塁に送球したが、アライサ・タリシックが生還してフィリピンは駄目押しの1点を加えた。
7回裏フィリピンは三者凡退に抑えて勝利を決め、昨夜から持ち越されたイタリアとの最終戦に自信をもって臨むことができた。
ベネズエラ対日本(カスティオン)
両チームとも昨日の敗戦から一夜明けたが、ベスト4入りに向けて気持ちを新たに試合に臨む。
世界ランキング2位の日本は、昨日カナダに惜敗した記憶を払拭したい。特に三輪さくらにとっては厳しい1日だったが、この日はベネズエラの1回目の攻撃を三者凡退で抑えた。
1回裏、ピッチャーのロレイ・フランシアは制球難で2四球などで満塁の危機に陥り、そこを原田のどかのセンター前タイムリーで中川彩音と工藤環奈が得点。さらに川畑瞳と原田のどかも得点して合わせて日本が4点リードした。ミシェル・フロイドに投手交代。
日本は4回裏、川畑の右前打で中川彩音を二塁から生還させ、5-0とリードを広げると、5回にも2点を追加し(そのうちの1点は、石川恭子のセンターへの二塁打をダイアナ・アーケイが右側にダイブしたがわずかにグローブに届かず)、7点差で日本のコールド勝利隣、明日のプレーオフ進出を決めた。
ニュージーランド対カナダ (ブットリオ)
一晩中雷雨に見舞われ、今朝はさらに雨が降り続いた。
世界ランキング5位でオリンピック銅メダリストのカナダは、月曜日にオリンピック金メダルの日本に勝利し、ニュージーランドはベネズエラに勝利した。
カナダは1回裏、エリカ・ポリドーリの二塁打が三塁ベース、シェイヤ・ヘイルの手をかすめ、Janet Leungが二塁から生還し、カナダが1-0 で先制。
3回裏、カナダが3-0とリードを広げる。ポリドーリとグレース・メッサーがそれぞれレフトへの犠牲フライで、ケルシー・ハーシュマンとレオンが得点を加えた。
4回裏、キアンナ・ジョーンズが中越本塁打を放ち、リードを4-0に広げた。
投手のドーン・ボドルッグは5回を1被安打、5奪三振で4-0の勝利を収め、イタリア(3-0)、日本(3-1)を抑えて4勝1敗とし、明日のプレーオフで3位以内に入ることが確定した。
試合前
火曜日はまだ雨は残っているものの、天候は回復。
10:00に再び天候が悪化。カスティオン・ディ・ストラーダとブットリオの両スタジアムも雨。11:00現在、雨は止んだものの大気は不安定な状態。最新の天気予報はこちら。
12:05 再びブットリオとカスティオンズ・ディ・ストラーダで雷雨。
12:30、試合開始時間に関する続報を待つ。
12:30 遠くには青空も見え、午後は試合再開の見込み。新しい試合開始時間は以下の通り。
4日目試合スケジュール | ||||
ニュージーランド対カナダ | ブットリオ | 15:00 | ||
ベネズエラ対日本 | カスティオン | 15:00 | ||
フィリピン対ニュージーランド | ブットリオ | 未定 | ||
日本対イタリア | カスティオン | 未定 | ||
イタリア対フィリピン * | カスティオン | 未定 |
* イタリア対フィリピンの試合は4回裏から再開。
13:15 太陽は出ており、現在、総動員でブットリオの会場整備中。

14:00 2時間前までは嵐が来るとは誰も予想できなかった。グラウンドの準備は整い、上空には青空が広がり明るい日差しが降り注いでいた。ブットリオとカスティオンス・ディ・ストラーダでの第1試合開始時間は15:00に変更。
GameTime : 現在カスティオン・ディ・ストラーダでの試合のみライブ配信。
- 試合視聴方法
- アイルランド、イタリア、スペインでWBSC大会が行われるのはこれが初めて
- ミズノの持続可能な新ボール「M170」が使用される。
- 6チームが3グループに分かれて参加。グループBの上位2チームが来年のファイナルへの切符を手にする。大会方式の詳細はこちら。
- アイルランドでのグループAを1位と2位で通過したアメリカとオーストラリアが2024年のファイナルズに進出。イギリスは3位だった。グループAのレビューはこちら。
- グループBではプエルトリコとオランダが決勝大会進出を決めた。グループBレビューをみる
- WBSCの大会で2ステージ制が採用されるのは今回が初めて
- WBSC女子ソフトボールワールドカップ全記録